医療・健康

Dr.竜の「診察ノー卜」第78話: オミクロン株も、重症化防ぐため感染防御とワクチン接種が大事

 感染力は強いが、肺に到達しにくいオミクロン株は重症化率が低いとされている。だが実際にワクチン接種効果がどの程度なのか気になる。米国CDCは、12歳以上に、mRNAワクチン接種完了後5ヵ月以上経過してからのブースター接種を推奨しているが、オミクロン株に対するブースター接種の効果については、2月18日号に発表した。

竜 崇正(りゅう・むねまさ) 浦安ふじみクリニック院長 =浦安市富士見 2-18-9=

 デルタ株優位とオミクロン株優位の2つの期間に、2回目または3回目のワクチン接種を受けた18歳以上の米国人について、救急受診および入院に対するワクチン効果を検討した。対象は2021年8月26日から2022年1月22日までの救急受診者24万1204人と、入院患者9万3408人である。救急受診者のうち、18万5652人(77%)がデルタ株優位期間、5万5552人(23%)がオミクロン株優位期間だ。

 ワクチン未接種者は46%、2回接種者は44%、3回接種者は10%。デルタ株優位期間では、ワクチン効果は、2回目接種後よりも3回目接種後のほうが高かった。3回目接種後のワクチン効果は2ヵ月で97%だが、4ヵ月で89%に減少した。オミクロン株優位期間では、3回目接種後のワクチン効果は2ヵ月で87%だったが、4ヵ月で66%、5ヵ月以上で31%に低下。入院に対するワクチン効果は、3回目接種後2ヵ月で91%、4ヵ月で78%に減少した。2、3回目接種の両方で、オミクロン株優位期間のほうがデルタ株優位期間よりもワクチン効果が低かった。両期間とも3回目接種後のワクチン効果は2回目よりも高かった。

 日本では4月13日、厚生労働省がオミクロン株の重症化率・致死率について発表した。対象は2022年1月1日から2月28日の間のCOVID–19感染者11万9109人。その結果、60代から重症化率と致死率が上昇。とくにワクチン未接種者は40代からも上昇し、70代で致死率2%もあった。そこで感染防御策とワクチン接種が重要だとした。

広告画像

関連記事

  1. 大規模災害救急医療協定を締結 浦安市と順天堂大学病院 大規模災害救急医療協定を締結 浦安市と順天堂大学病院
  2. 浦安市「コロナ注意報」 6月25 日に発令 浦安市「コロナ注意報」 6月25 日に発令
  3. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第66話:新型コロナ感染死者数アジア1位…
  4. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第86話:新型コロナにインフルエンザの追…
  5. 病院、介護・保育を提供 東野複合施設完成 病院、介護・保育を提供 東野複合施設完成
  6. Dr.竜の「診察ノート」 Dr.竜の「診察ノー卜」第21話: 健康長寿を目指し 尿酸値を…
  7. あつまれ!うんどう公園 シニアスペシャルDAY あつまれ!うんどう公園 シニアスペシャルDAY
  8. 浦安市が「広報の号外」を発行 新型コロナウイルスの流行で 浦安市が「広報の号外」を発行 新型コロナウイルスの流行で

新着記事

  1. 浦安リトルシニアリーグ 日本選手権大会第3位 快挙を市長報告
  2. 浦安バル街 10月21,22日開催 千葉県最大級の食べ歩きイベント
  3. 陸上100mで全国1位 岡嶋莉子選手が市長報告
  4. うらやすの人 在宅医療・山田智子院長「患者の心に寄り添う」
  5. ウクライナから避難してきたイリーナさんが外国法事務弁護士に

有限会社メディケアネット
田中屋海苔店

江戸前佃煮 株式会社西金
希望のハーモニー:瀬田敦子と若き才能が奏でる50年の感謝と未来への祈り ~能登とアジアの子どもたちのために~

PAGE TOP