医療・健康

Dr.竜の「診察ノー卜」第73話: COVID-19 感染に朗報。変異株にも有効な新薬の開発、承認が相次ぐ

 日本ではデルタ株を主体とする COVID-19 感染が下火になっているが、世界では南アフリカ発祥のオミクロン株が流行し、日本にも伝播している。折角の新型コロナワクチンの効果も低下する恐れもあり、有効なワクチン開発がすすめられている。

竜 崇正(りゅう・むねまさ) 浦安ふじみクリニック院長 =浦安市富士見 2-18-9=

 そんな中、新しい経口薬や中和抗体薬の開発が続いている。11月11日、米国・メルク社の経口薬のモルヌピラビルを英国医薬品庁が承認した。モルヌビラビル投与により、初期から中等度の感染者の入院死亡率を半減させたとの臨床試験の結果を受けてのものだ。

 12日にはファイザー社が、経口薬バクスロビッドの緊急使用をアメリカFDAに申請した。臨床試験の結果、発症3日以内の治療開始で、プラセボと比較して入院、または死亡のリスクが89%減少。プラセボ投与群の死亡10例に対し、本剤投与群で死亡例はなかった。ファイザー社ではオミクロン株にも有効とコメントしている。

 変異株に効果が期待される中和抗体薬のソトロビマブ(商品名:ゼビュディ)が、日本で特例承認された。ソトロビマブは SARS(重症急性呼吸器症候群)に感染した患者から得られた抗体を基にしたモノクローナル抗体だ。軽症 COVID-19 患者を対象とした第Ⅲ相のランダム化比較試験の中間解析で、ソトロビマブ500mg単回投与群(291例)では、プラセボ投与群(292例)と比較して、投与29日目までの入院、または死亡が85%減少した。

 また、重篤な有害事象は,ソトロビマブ投与群で2%、プラセボ投与群で6%,との結果を受けての特例承認である。成人および12歳以上で体重40kg以上の小児に500mgを単回点滴静注する。本剤は、厚生労働省が所有した上で、対象となる患者が発生した医療機関からの依頼に基づき、無償で譲渡される。

 フェレットに GS-621763 を1日2回経口投与したところ SARSCoV-2 量が検出不可能になった。GS-621763 は変異株にも有効だとしている。 

広告画像

関連記事

  1. 3月7日より5歳~11歳 小児ワクチン接種開始 3月7日より5歳~11歳 小児ワクチン接種開始
  2. 介護予防・認知症予防フェア 介護予防・認知症予防フェア
  3. イオンスタイル新浦安4階で「手洗いの日」PRキャンペーン イオンスタイル新浦安4階で「手洗いの日」PRキャンペーン
  4. 順天堂かゆみ研究センター開設 アジア初 患者のQOL向上目指す 順天堂かゆみ研究センター開設 アジア初 患者のQOL向上目指す
  5. Dr.竜の診察ノート Dr.竜の「診察ノー卜」第50話: ペットと肺がん
  6. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第80話:3密を避ける日本の戦略が、感染…
  7. 高洲に新タイプの病院 31年度中オープン リハビリ、終末医療担う 高洲に新タイプの病院 31年度中オープン リハビリ、終末医療担う…
  8. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第87話:COVID-19感染は収まりつ…

新着記事

  1. 新浦安駅前ライブカフェ「Mute」営業終了 最終日にジャズ演奏、感動的な夜となる
  2. 市内を舞台にしたドキュメンタリー映像作品 浦安市と東京芸術大学連携アートプロジェクト
  3. 浦安市議選説明会 27陣営が参加
  4. 浦安市青少年善行表彰
  5. 浦安D-ロックス 59対12の大差で快勝 リーグ戦前半を首位で折り返す

ダイニチグループ
ベアビル株式会社
株式会社ウラタ
佐野産婦人科医院
メディケア浦安/田所医院
市民の新聞 うらやす情報
田中屋海苔店

嘉永四年江戸時代創業の老舗質屋
江戸前佃煮 株式会社西金
JAFS関東-アジア協会アジア友の会 (JAFS) は、貧困に苦しむアジアの村へ安全な水(井戸)を贈り、生活の自立を支援する国際協力NGOです

PAGE TOP