浦安を拠点とする日本ウクライナパートナーシップ協会が戦場となったウクライナから避難してきた人々や現地の子どもたちを支援している。キリスト教の祝日である4月20日の復活祭に合わせ、ウクライナの人々が世話になった浦安市民らを招き、感謝の集いを開いた。
浦安市民を家庭料理でおもてなし
◇感謝の気持ち

この集いは戦争から避難し、浦安で暮らしているウクライナの女性たちが「感謝の気持ちを伝えたい」と提唱した。
会場の日の出公民館にパートナーシップ協会の役員やスマイル♡こども食堂浦安で活動する市民らが続々と集まった。

調理室でウクライナの女性と市民らがともにウクライナの家庭料理を作った。また、事前に用意した復活祭を祝う特別なパンもふるまわれた。いっしょに食事をしながら歓談。なごやかな時間をすごした。

◇浦安で暮らす
フーチェンコ・ペトロさんの家族はスームィ市(ウクライナ北東部)で平和に暮らしていた。
ところが、2022年2月、ロシア軍が国境を超え、侵略してきた。スームィ市も攻撃を受ける。家族は西へ、西へと避難。ポーランドへ脱出し、親戚が住む浦安にやってきた。10数人が浦安に避難しているという。
娘のイリーナさんは東京のコンサルタント会社で仕事を始めた。孫のミーシャ君は浦安の小学校に通学。サッカーが好きで友人もできた。「学校は楽しい」と笑顔をみせた。
◇続く戦争
2025年、家族の故郷、スームィ市は再び、ロシア軍の攻撃を受けた。大学が破壊され、多くの死傷者が出た。
イリーナさんは「戦争は続いている。私たちはまだ、ウクライナに帰れない」と語った。
浦安の人々はとても親切だという。「毎日、感謝しています」
支援活動を行ったスマイル♡こども食堂浦安の來田美鈴さんは「ウクライナの女性といっしょに弁当を作りました。きょうのおもてなしはとてもうれしい」と微笑んだ。
パートナーシップ協会の平方洋二理事長は「感謝の集いはウクライナの女性が提案した。故郷がロシア軍の攻撃を受け、つらい思いをしている。これからも現地の子どもたちに文房具やお菓子などを送るなど支援を続けていきたい」と語った。