小学6年の孫に背中を押され出場を決心
「今回は体調を崩して練習もしていないので、最後まで出場するか迷いましたが、小学6年の孫に背中を押されました」―。
2月7日に行われた「第25回東京ベイ浦安シティマラソン」。10キロメートルで最高齢女性ランナーとして完走したのが身長150センチの岩花さん。タイム的には惜しくも70分の制限をクリアできなかったが、”前身” の元旦マラソンから数えて30年間、皆勤賞を果たした。
茨城県水戸市出身。夫の会社への通勤に近い浦安町(当時)富岡のマンションに越してきたのがマラソンとの出合い。小学4年の長男、同2年の長女に「運動をさせよう」と考えていたところ、「富岡ジョギングクラブ」(米田喬会長)の会員募集の張り紙が目に入ったのがきっかけになった。
自身もバレーボールやバスケットボールなどの経験があり「体を動かすのが大好き」とあって、毎週日曜の朝7時から2~3時間、仲間20数人と交通公園から境川を河口まで、走ったり、歩いたりして往復。現在の練習メンバーは60代~80代の10人くらい。
「以前は夕食後の8時半から週4日、1時間10キロメートルを数人と走っていました。途中、こんなところにホテルができるんだなど浦安の発展ぶりをウオッチしながらだった」
それも5年前の東日本大震災の液状化被害で道路がデコボコになり、家族の「危ないから」という反対で中止。加えて、昨年2月のシティマラソン後に体調を崩して、クラブの週1日の練習もできなくなった。
生きがいでもあったシティマラソン出場。同居する孫に励まされ、エントリーだけはしたものの、今年の大会出場を決断したのは大会1週間前、久しぶりの朝練だった。「自身の30年連続出場記録を途切れさせたくなかった」気持ちが後押しした。
1月20日の誕生日で喜寿を迎えた。先の大戦も体験。「水戸だったので食べものには苦労しなかったが、(大変な時を幼少期で過ごし)我慢強い性格」と自己分析。
「人生を楽しむには健康でないとダメ。継続は力。大好きな浦安のまちをまた走りたい」。早くも来年の大会を見据えている。