こんにちは。弁護士の矢野京介です。今回のテーマは、「夫源病」です。
夫源病とは、「夫」の言動が「源」となり妻の体や心が「病」気になったかのような不調をきたしている症状のことを言います。正式な病名ではなく、「熟年の妻が訴えるめまいなどの原因の多くが夫にある」と考えた医師、石蔵文信先生によって命名されました。
夫源病は正式な病名ではなく概念であるため、この症状があると夫源病だと言える正確な定義はありませんが、夫が帰宅すると気分が悪くなる、夫と外出する予定があると体調が悪くなるなど、夫と関わることで体調が悪化する場合や精神的に不安定になる場合は夫源病の可能性があります。
妻を夫源病に追い込む夫にはモラハラの可能性が非常に高いです。また、夫源病になりやすい妻の特徴は、他人のために尽くす傾向にあり、まじめな方が多い。特に更年期を迎えた女性が多く、夫以外の人間関係、育児、仕事、金銭問題等のストレスを同時に抱えているケースも多いです。
夫源病はストレスが体に出ている状態なので、ストレスの原因である夫と距離を取れば自然と改善します。ストレスの原因である夫の性格を根本的に改善できるかというと、夫のタイプによりますので、場合によっては離婚を検討する必要があるかもしれません。
しかし、夫にストレスがあっても、経済的な不安や子どものことを考え踏み出せない方も多いでしょう。夫婦を継続させたいなら、ぜひ一度本音で話し合ってみてください。夫が怖くて何も言えない、我慢するしかないと思っている方は、一度専門家に相談されることをお勧めいたします。