医療・健康

Dr.竜の「診察ノー卜」第67話:医療崩壊の中、感染しても自宅待機。死を避けるため皆でワクチンを打とう

 変異型ウイルスは、イギリス本土と同様に日本でも、イギリス型からインド型に置き換わりつつある。インド型は更に感染力が強く、死亡率も高いので注意が必要だ。今まで重症化しないとされてきた22歳の若者が相次いで亡くなったニュースは衝撃だった。

竜 崇正(りゅう・むねまさ) 浦安ふじみクリニック院長 =浦安市富士見 2-18-9=

 浦安ふじみクリニックを受診したCOVID-19患者40人中、10代は3人、20代は13人、30代は7人、40代が6人、50代が8人で、60歳以上は3人と少なかった。この3人も若者からの家庭内感染だった。実に57.5%が30代以下の若者だった。

 マスコミのミスリードで、感染しないとされていた若者が感染を広げていたのだ。若者にワクチンを打たない限り、感染は制御できない、若者に打てるのは何時になるのだろうか。

 日本で接種されているファイザー社製ワクチンの有効性を示す論文が発表された。有効率はイギリス変異株に対し、2回目接種後14日以上で89.5%、南アフリカ変異株は75.0%だった。特に重症、致命的な病態に対し、2回目接種後14日以上での有効率は97.4%と高かった。

 インド型変異株に対する有効性の検討はまだないが、横浜市大の報告では中和抗体の陽性率が低下するような傾向は見られなかった。

 現在、医療情勢は逼迫し、COVID-19感染者は入院できる状態にない。ホテルや自宅待機となり、指定感染症のため保健所管轄になる。だが保健所は患者治療の場所ではなく、患者は極めて危険な状態になる。

 一例を示そう。当院に4月27日来院した37.5度の熱で来院した53歳の患者は、入院できず自宅待機になった。翌日熱が38度以上になったが、保健所の指示はなく、家族からの連絡で緊急入院させた。入院後、肺炎の診断で、直ちに気管内挿管し、人工呼吸器に2週間繋がれ、辛うじて治癒した。

 医療情勢逼迫で入院できない今、感染したら直ちに命の危険が迫るのが現実だ。一刻も早くワクチンを打とう。

広告画像

関連記事

  1. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第73話: COVID-19 感染に朗報…
  2. 50歳以上のがん検診 初めて胃カメラ導入 50歳以上のがん検診 初めて胃カメラ導入
  3. ワクチンの夜間接種 ワクチンの夜間接種
  4. Dr.竜の診察ノート Dr.竜の「診察ノー卜」第84話:ゴルフやウォーキングは高齢者の…
  5. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」3月号・4月号再掲載
  6. Dr.竜の診察ノート Dr.竜の「診察ノー卜」第48話: 難治癌に朗報。 がん遺伝子検…
  7. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第91話:COVID-19 感染は5月か…
  8. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第60話: 「浦安ふじみクリニック」にお…

新着記事

  1. 境川かわまちづくり計画登録証伝達式 水辺に親しむ環境整備
  2. 10月22、23日 千葉県最大級飲食イベント 浦安バル街開催
  3. パリ・パラリンピック2024 車いすラグビー日本代表、 金メダル! おめでとう、池崎大輔選手
  4. GKのナイスセーブが光る攻防戦に ヴェルスパ大分と対戦し引き分け ブリオベッカ浦安
  5. 子どもたちがスポーツを体験し、レベルアップをめざす浦安スポーツチャレンジ 11月3日明海大学浦安キャンパスで開催

毎日新聞浦安南部・北部専売所
浦安ふじみクリニック
さくら保育園
有限会社メディケアネット PETCARE
田中屋海苔店

江戸前佃煮 株式会社西金
どこに生まれても、生まれてきて良かったと思える社会へ! JAFS関東

PAGE TOP