医療・健康

Dr.竜の「診察ノー卜」第76話: COVID-19感染、終わりの始まり。今こそ持病治療を優先


 感染力が強いオミクオン株の感染者が減少している、イギリス、アメリカでは感染が人口の0.25%になったところでピークアウトしたので、日本でもピークアウトが近いと期待される。

竜 崇正(りゅう・むねまさ) 浦安ふじみクリニック院長 =浦安市富士見 2-18-9=

 コロナウイルスは、変異を繰り返しながら、波状的に大流行してきた。日本での6波は全て変異した別々のウイルスだったことが明らかだ。

 第1波と第4波のアルファー株、第6波のオミクロン株は外国から。第2波、第3波、第5波デルタ株(AY・29)は日本独自の変異株である。AY・29は昨年夏、日本の感染者の93%以上を占めた。コロナウイルスは外側のスパイクが変異して感染力を増すがAY・29は加えてnsp14という修復遺伝子を持つ特徴がある。この修復遺伝子は更に変異を起こしやすい。昨夏大流行したAY・29は8月末から減少し、正月には皆無になった。

 何故だろうか? 鍵はnsp14遺伝子である。このnsp14の変異の繰り返しで、ウイルスの生存力が低下して自滅したと考える。2003年に消滅したSARSに関し、SARSウイルスのnsp14に変異を入れたところ、SARSウイルスの100カ所以上に変異が入り、性質が変わり自滅した。

 オミクロン株は昨年11月15日に南アフリカで報告され、本年1月15日には世界150か国に拡散。日本では昨年12月1日に検疫で確認され、水際対策にもかかわらず、2か月半で国内での感染大爆発となった。第5波までのウイルスは肺に入り込み、肺炎や肺線維化を来す特徴があり、死亡率が高かった。今まで無かった経口治療薬の開発もされており、COVID-19感染の終息は近い。

 現在の死亡者は、高齢者の家庭内感染によりCOPDや慢性気管支炎など慢性肺疾患の悪化や、受診控えによる糖尿病や高血圧などの悪化が主である、高齢者を家庭内から病院に収容しての対策が必要である。コロナ感染を恐れて、持病の治療を怠たらないようにしよう。マスクをし、大声での歓談でなければ、通常の生活に戻せる日も近い。

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