医療・健康

Dr.竜の「診察ノー卜」第74話: 感染力の強いオミクロン株の市中感染が始まる。 ワクチン追加接種を受け、感染防御を徹底しよう

 COVID-19はデルタ株から、感染力の強いオミクロン株に置き換わり、ヨーロッパやアメリカでは再び感染爆発となっている。感染を制御できたと自慢していた韓国でも、感染爆発となって、死者も出ている。日本では12月になってもCOVID-19感染は下火のままだが、オミクロン株による市中感染が報告されるようになり、警戒が強まっている。

竜 崇正(りゅう・むねまさ) 浦安ふじみクリニック院長 =浦安市富士見 2-18-9=

 日本で、感染制御されている理由は、殆どの国民がマスクをして外出している事、国民が3密を避け、大声で歓談をしないなど、ルールを守っている事が考えられる。韓国では、ワクチン接種率は日本と同等だが3割がアストラゼネカであり、メッセンジャーRNAワクチンのファイザーやモデルナの日本とはやや異なっている。

 COVID-19は風邪ウイルスの一種なので、獲得免疫の持続期間は短く、追加接種が必要となる。当初は2回目接種後、8か月での3回目接種が計画されていたが、抗体価の低下が確認され、6か月後の3回目追加接種が始まっている。

 12月から医療従事者と高齢者の接種が開始され、医療従事者は1月に終了し、高齢者は2月に大部分が終了。一般の方は2月以降に多く接種、7月に終了予定である。

 発熱などの副反応を恐れて、ワクチン接種しない人達もいるが、発熱は免疫成立を示すもので、恐れる必要は無い。

 COVID-19は呼吸器だけでなく脳神経にも浸潤する。治っても物忘れや思考力の低下、味覚嗅覚障害など脳神経系の後遺症に悩む方が多い。感染予防のため3回目のブースター接種を受けよう。

 治療薬も続々承認され、いつでも投与できるよう準備されている。12月24日にはメルク社の経口治療薬「モルヌピラビル」が特例承認された。年内に20万人分が確保され、合計で160万人分確保の予定である。軽症から中等症の18歳以上で重症化リスクのある患者が対象。臨床試験では、入院・死亡するリスクを30%下げる効果があったと報告されている。

広告画像

関連記事

  1. 里帰りの母親にも拡大 日帰り、宿泊型産後ケア 里帰りの母親にも拡大 日帰り、宿泊型産後ケア
  2. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第70話:COVID-19に対する新しい…
  3. Dr.竜の診察ノート Dr.竜の「診察ノー卜」第58話:全国民に新型コロナウイルス感染…
  4. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第77話: COVID-19 を恐れず、…
  5. うらやすの人(63) 浦安市歯科医師会会長 飯田哲也 院長 (55) うらやすの人(63) 浦安市歯科医師会会長 飯田哲也 院長 (…
  6. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第93話:ポジティブ思考で鬱病は改善する…
  7. 本紙が協賛金を寄付 新型コロナウイルス対策に役立てる 本紙が協賛金を寄付 新型コロナウイルス対策に役立てる
  8. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第67話:医療崩壊の中、感染しても自宅待…

新着記事

  1. 浦安リトルシニアリーグ 日本選手権大会第3位 快挙を市長報告
  2. 浦安バル街 10月21,22日開催 千葉県最大級の食べ歩きイベント
  3. 陸上100mで全国1位 岡嶋莉子選手が市長報告
  4. うらやすの人 在宅医療・山田智子院長「患者の心に寄り添う」
  5. ウクライナから避難してきたイリーナさんが外国法事務弁護士に

有限会社メディケアネット
田中屋海苔店

江戸前佃煮 株式会社西金
希望のハーモニー:瀬田敦子と若き才能が奏でる50年の感謝と未来への祈り ~能登とアジアの子どもたちのために~

PAGE TOP