こんにちは。弁護士の矢野京介です。今回のテーマは「スピード離婚」です。結婚したら相手の態度が豹変した、年齢を気にして焦って結婚したけれど後悔し離婚したい等々、スピード離婚となった背景は人それぞれです。しかし、「結婚したばかりなのに離婚なんて…」と、誰にも相談できず思い悩んでいる方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、スピード離婚のメリット・デメリット等をご紹介します。
まず、スピード離婚のメリットは、早期に離婚を成立させることで、離婚後の生活や再婚といった、その後の人生への再出発がしやすくなり、選択肢が広がることです。また、離婚時に取り決めなくてはならない財産分与などは、婚姻期間中に夫婦で築いた財産を分割しますので、婚姻期間が短ければ、共有財産も少なく、金銭面で揉める可能性も低くなります。
一方で、デメリットとしては、熟年離婚ですと婚姻期間に築き上げた共有財産の蓄積があるため、財産分与によって手にする金額が高額になります。スピード離婚の場合、二人で築き上げたとされる共有財産が少ないため、多くを手に入れることはできません。また、相手が有責配偶者であれば慰謝料請求もできますが、婚姻期間が短ければ慰謝料の額も比較的少なくなる可能性があります。
したがって、離婚後のご自身の生活に心配や不安がないかについては改めて確認する必要があるでしょう。さらに、スピード離婚は、「時間の経過によって解決するかもしれない」という選択肢をつぶす可能性もあるのかもしれません。
スピード離婚でお悩みの方は、一人で解決しようとせず、一度専門家に相談されることをお勧めいたします。