こんにちは。弁護士の矢野京介です。今回のテーマは、「DV(家庭内暴力)」です。
世界中が、新型コロナウイルスの影響で、今まで経験したことのない緊迫した状況と経済的不安を感じる中、日本では4月7日に緊急事態宣言が発令されました。外出禁止、自粛、在宅勤務等により、自宅で夫婦が一緒に過ごす時間が増えたことで、世界各国でDVの増加が指摘され、国連もこの事態を重く受け止め各国に対策を求めました。
「不要不急」の自粛要請により、DVの悩みを抱えながらも誰にも相談できず一人で我慢されている方もいると思います。しかし、DVは、場合によっては命に係わる問題ですので、行動を自粛する必要はありません。「暴力相談支援センター」や警察、各都道府県、市町村等に設置されている「女性センター」等、様々な相談窓口がありますので、まずは誰かに相談しましょう。
DV被害を受けている方は、「自分がいたらないから暴力を振われる」と考えてしまいがちですが、そのような方たちが、まず認識すべきなのは、自分は暴力を振われている犠牲者であるということです。自分がDV被害者かもしれないと思ったら、できるだけDVの証拠を集めておくことをおすすめします。
また、離婚したいと思っても、離婚を切り出したら暴力を振われるに違いないと思われる人も多いでしょう。暴力を振われている場合、話し合いの際には夫婦のみで話をせず、必ず第三者を入れて話し合いをしましょう。そして、被害者の方が逃げられる状況であれば、早急に加害者から離れることが重要です。
DV被害でお悩みの方は、一人で悩まず、専門家に相談されることをお勧めいたします。