明海大学の学生たちがうらやすハニープロジェクトに取り組んでいる。都市型養蜂を展開し、浦安産の蜂蜜を商品化。地域活性化に貢献している。
◇屋上で養蜂

よく晴れた日、学生が浦安キャンパス30周年記念館に集まってきた。ミツバチの巣箱が置かれている屋上に向かう。
網付きの帽子をかぶり、手袋を付ける。燻煙器でミツバチの活動を抑えながら慎重に巣枠を取り出す。確認して報告する。
「女王バチ、いました」「幼虫あり」「蜜もたまっています」
ミツバチたちの活動は順調のようだ。
◇2022年放蜂
ハニープロジェクトは2022年春にスタートした。記念館の屋上で放蜂式を行い、約2万匹のミツバチを放ったという。
養蜂、蜂蜜採取、商品化、販売まですべて学生が行う。活動を通して実行力やマネジメントのノウハウを身に着けようという取り組みだ。
ミツバチは浦安の公園や庭などに飛んで行き、花の蜜を集め、巣箱に戻ってくる。
4年生の緑川侑花さんは「都市型養蜂です。養蜂は初めてですが、挑戦してみたかった」。
時期によって咲く花が異なるので風味も微妙に違う。余計なものを加えない天然蜂蜜という。
◇人気商品

蜂蜜はおしゃれな瓶に詰め、大学祭などに出店して販売する。価格は手頃だ。
4年生の内田琉偉さんは「手作業で用意した200個は完売しました。急きょ150個を追加しました」。
記者も購入した。パンに塗っていただく。香り高く品のいい甘さ。とてもおいしかった。
◇活動の継続を
活動は学内だけにとどまらない。各種イベントに出店。浦安の小学生が訪れて養蜂体験を行うこともある。市民と街と自然をつなぐ架け橋となっている。
内田さんは「明海大学でしか取り組めないプロジェクトです。浦安の色んな団体と交流し、社会的な経験を積める。新入生たちが参加して活動を継続してほしい」と願っている。
(塩塚 保)