立ち技を磨いて東京五輪目指す
ベイカー選手目標
「立ち技を磨いて東京五輪に出たい」―。8月、新潟県上越市で行われた第47回中学総体女子柔道52キロ級で優勝したのが堀江中3年、藤城さん。9月5日、松崎市長に報告した席で、4年後の東京五輪に強い意欲をにじませた。
藤城さんは身長157センチと小柄でスリム。ところが柔道着を付けて畳にあがると「目付きが変わる」と柔道部顧問が指摘するとおり、先手必勝、得意の “寝技” で相手を一蹴する。この夏は県大会で5勝、関東大会で4勝して中学総体に駒を進め、ここで5勝し、通算14戦全勝というみごとな成績で頂点に立った。
柔道指導者の父・靖博さん(45)、水泳クラブ先生の母・麗さん(45)というスポーツ一家の3人姉妹の次女。「誕生日記念に金メダルがほしい」という母の願いに応えようと小学1年、受身から始めた柔道。8年間で “宿題” をクリアし重たいメダルをプレゼント。両親の喜びもひとしお。
「今回はあまり減量する必要もなかった」体調と、「決まると気持ちいい」寝技で、対戦相手をねじ伏せた。「目指してきた目標が叶えられ、よかった」。1日2時間の練習後に好物のバナナを食べるのが楽しみと屈託がない。
リオ五輪で金メダルを取ったベイカー茉秋選手(東海大浦安高出)を「目標にしたい」という一方で、あこがれの選手は小技が強い舟久保遥香選手(山梨・富士学苑高3年)をあげた。
「立ち技はセンスがなくて…」というが、帯を使って引き手、組み手のトレーニングにも取り組み、大きい目標(東京五輪)を目指す。
歌うのが好き。家族全員で2カ月に1回、カラオケに行き、大原櫻子の「瞳」で気分転換している。