社会貢献

うらやすの人(38): 妻の介護体験生かし 認知症家族を勇気づける 武元弘文さん(80)

妻との “壮絶な” 苦闘を出版
「エイジレスライフ章」を受章

 高齢化社会は浦安市にも、その波紋が広がっている。それに伴い認知症と診断(判断)される高齢者はふえる一方。こうしたなか、認知症妻の介護体験を生かして認知症家族を勇気づける活動をしながら、妻との “壮絶な” 苦闘を2冊にまとめて出版したのが武元さん。
 妻(75)が認知症を発症し、浦安市の特別養護老人ホームに入所するまでを振り返った。

武元弘文さん

 平成17年11月、妻が「人生十分に楽しんだわ。いくら生きていてもきりがないのよ。だから、私お先にゆきます」と言い出した。このころから、頭痛のタネがふえた。レストランでは順番待ちせず、空席に勝手に座り込む。冷蔵庫には納豆がいっぱい…。一大決心をして病院に連れて行くと、診断は認知症。症状は徐々に進み、専門医から難病と診断された。
 当初は妻を自宅で介護した。1日に11回も”外出”。レジを通さず物を持ち帰り浦安署から呼び出し。食卓にはアンパン、ドーナツのヤマができる。我を忘れて激しい怒りを抑えられず、そのヤマを床にたたきつけた。
 怒ったのはこの1回だけ。「認知症に一番きく薬はやさしくすること」という担当医の言葉を思い出す。介護でぎっくり腰になり、医師から「介護をひとりでやるのは無理」と諭された。妻の認知症は進み、介護5になって、24年11月、特別養護老人ホームに入所できた。

 武元さんは健康には人一倍気を遣う。朝6時に起床、ラジオ体操、野菜中心の食事、規則正しい生活。妻を支えるのは自分だけという責任感からだ。
 保険会社を退職後初めて、自分の時間がやっと持てるようになった。そんなとき、市認知症家族交流会の存在を知り、自らのモットー「明るく!楽しく!前向きに!」といった会にしたいと、いつも前向きな話題の提供を試みたという。
 いまは妻の居るホームで、配膳や食器洗いの奉仕をしたり、介護で悩んだ体験を生かそうとNPOキラキラ応援隊に参加したりして余暇はすべて介護ボランティア活動に充てている。

 長年の妻との介護生活を紹介した「私お先にゆきますわ」、老いと介護の問題に向き合った「介護の愛、老いの幸」を春秋社から出版(共に1600円+税)。27年、内閣府から「エイジレス・ライフ章」を受章した。
 「エイジレス・ライフを実践することが当たり前になるだろう。高齢者は生きがいを持つことが大切」という武元さんの言葉の意味は重い。

広告画像

関連記事

  1. 「東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテル」開業 来年4月5日にベールを脱ぐ 「東京ディズニーリゾート・トイ・ストーリーホテル」開業 来年4月…
  2. 小中校通学路、施設を緊急点検 大阪の事故を受け 小中校通学路、施設を緊急点検 大阪の事故を受け
  3. 乗合屋形船 運航再開 乗合屋形船 運航再開
  4. 浦安市墓地公園特別枠募集 令和4年特別枠、6/30午後5時まで 浦安市墓地公園特別枠募集 令和4年特別枠、6/30 午後5時まで…
  5. 「ベイサイド ショコラ フェア」で冬グルメを堪能 東京ベイ東急ホテル 「ベイサイド ショコラ フェア」で冬グルメを堪能 東京ベイ東急ホ…
  6. "ホテルランチ付き ★クリスマスコーディネート教室" でスキルアップ! “ホテルランチ付き ★クリスマスコーディネート教室&…
  7. うらやすの人(61) 聖火ランナー 小林澄子さん (65) やると決めたからには英知を集め、万全の対策で うらやすの人(61) 聖火ランナー 小林澄子さん (65) …
  8. 日本の玄関口・浦安IC 建設業協力会が一斉清掃 日本の玄関口・浦安IC 建設業協力会が一斉清掃

新着記事

  1. 浦安っ子が心待ちにしていた 浦安三社例大祭復活
  2. 迫力ある取組を生で観戦 大相撲浦安場所 4/18開催
  3. ウルフ・アロン選手がパリ五輪内定 東海大浦安高出身 東京五輪金メダリスト
  4. 接戦を制し九州に7対6で競り勝つ 浦安D-ロックス
  5. 東京ディズニーシー新テーマポート ファンタジースプリングス 6月6日にいよいよ開業!

佐野産婦人科医院
メディケア浦安/田所医院
市民の新聞 うらやす情報
田中屋海苔店

江戸前佃煮 株式会社西金
どこに生まれても、生まれてきて良かったと思える社会へ! JAFS関東

PAGE TOP