オミクロン株主体のCOVID-19感染は感染力が強いので、まだ増加傾向にあるが、死者は圧倒的に少なくなり、通常のインフルエンザ並みになっている。そんな中、旅行や社会活動が活発になっている。特に飛沫感染の危険性が少ない屋外スポーツ、特にゴルフがブームになっている。
日本人の高齢者を対象とした、スポーツの精神と肉体への効果に関する研究論文が2019年に発表された。対象は健康な65歳以上の高齢者13万2千人で、日常行っているスポーツの種類とその頻度、自分の感じる健康感、日常生活での笑いの頻度、老年期うつ病スコアを測定した。
その結果、男性33.6%、女性の37.4%が何らかのスポーツを楽しみ、男性はゴルフやウォーキング、グランドゴルフ、女性はフィットネス体操、ウォーキング、筋力トレーニングが上位だった。 結果に影響を与える可能性のある、性別、年齢、飲酒.喫煙習慣のほか、高血圧、脂質異常症、糖尿病、心血管疾患、脳卒中、がんなどの既往とフレイルスコアで調整、関連の強さを比較した。
有意な関連は、ゴルフをしている男性はしていない男性に比べて、自分の感じる健康感が「非常に良い」との回答者が1.13倍多く、「うつ傾向」の割合が70%少なく、「ほぼ毎日笑う」人の割合が1.12倍多いという結果だった。またハイキングをする男性は、感じる健康感が「非常に良い」が1.95倍で、「うつ傾向」は62%、ウォーキングをする男性は「うつ傾向」が82%それぞれ少なく、「ほぼ毎日笑う」が1.06倍だった。女性もほぼ同様の結果だった。
すなわち、スポーツをしている人はそうでない人に比べ、健康に関する自己評価が高く、うつ傾向がなく、笑いの多い生活をしている。よってゴルフやウォーキングは、高齢者に推奨するスポーツである」としている。
老いも若きも、健康のため、さらに笑いのある生活のため、スポーツをしましょう。