高齢者の脳トレに効果的
浦安市老人福祉センター(Uセンター)のそろばん教室が盛況―。週1回の教室に毎回、定員いっぱいの25人が参加する。スマホ全盛時代になぜなのか。高齢者の「脳トレに効果的」との評判を呼んでいるからという。
指導しているのは荻原太一先生(91)。長年、浦安市内の中学校などで教師を務めた。退職後は市内の教室でそろばんを指導してきた。いまも”現役”。
教室で読み上げる数字は朗々とした声でよく通る。生徒は高齢者だが、最後尾の席でも先生の声ははっきり聞き取れる。この教室、猫実の旧市役所わきにあったUセンターが東野に移った時からで8年になる。
教室には1級、段を目指す人から初心者まで、受講者に応じたテキストが用意されている。生徒は見取算、掛算、割算などレベルに合った問題集に取り組む。
授業は先生の掛け声で指の運動から始まる。指導は2時間。そろばんを弾くだけでなく、授業中には脳トレ体操、最後には背筋の伸びなど軽いストレッチで身体を動かす。
生徒の中には教室がオープンした時から参加。5年前の83歳の時に、3級の検定試験に合格、米寿のいまも通っている女性もいる。
生徒の大野緑さんは「数字が好きで通っています。教室の人たちとお話しするのも楽しいですね。スーパーのレジでお釣りの計算に役立つのも教室のおかげ…」。
荻原先生は「そろばんは脳トレにも役立つと思います。通ってくる人は熱心で、これからも続けますよ」と話す。
教室は第1~4金曜日の10時~正午。Uセンター登録者なら自由に参加できる。そろばんを持っていない人には同センターが貸し出す。無料。