医療・健康

Dr.竜の「診察ノー卜」第62話: 適切な対応によりCOVID-19 院内クラスターから一人の重症者も出さずに 実質10日間で収束させたタムス浦安病院の取り組み

 7月7日に浦安ふじみクリニックを受診したタムス浦安病院看護師、さらに同院から転院した患者が、転院先で陽性が判明した。この時点でタムス浦安病院は、院内クラスター発生として、素早い対応をとった。

竜 崇正
竜 崇正(りゅう・むねまさ) 浦安ふじみクリニック院長 =浦安市富士見2- 18-9=

 11日に千葉県に届け、12日には県が厚労省クラスター対策班に支援要請。13日に厚労省と県の支援のもと、院内に対策本部が設置された。平行して、11日から全入院患者と職員、出入り業者のPCR検査を行い、13日の対策本部の設置時には患者92人のPCR検査で14人、職員130人の検査で8人の陽性を明らかにした。PCR検査は、初回陰性であっても症状がある場合、何度でも行い、最終的に患者23人、職員17人の計40人の感染を明らかにした。

 さらに対策本部は、入院患者の症状と入院ベッドの配置や職員の動きから、感染状況を詳しく検討。6月下旬から発熱者が増加したことから、この時期にクラスター発生と推測。5月21日入所の全介助で面会者もいない患者の6月25日初発を明らかにした。さらに特養から7月4日に入院した患者がすでに感染していたこと、7月10日に懇談会を施行した職員6人中4人の感染から、感染源は個の看護師ではなく複数であると推定した。

 対策本部は感染防御対策を徹底。リハビリを中止し、リハビリ要員を全員2週間の自宅待機とした。浦安市救急隊の協力で、満床の病室から感染者を他院に転院させ、早期に適切な治療を行った。空いたスペースで、有症状者と無症状者を分けるゾーニングを徹底。また入院患者には自室内マスクを着用させ、対面の食事を中止して、互いの飛沫を浴びないようにした。

 これらの適切な対策により、7月20日の発症を最後に感染は終息、8月4日に終息宣言が出された。実質10日間での終息は、最初に発症した看護師の勇気ある行動がきっかけで、病院と浦安市、千葉県、厚労省との密接な連携の結果だった。

広告画像

関連記事

  1. うらやすの人(65) ストレングス&コンディショニングコーチ 木村 繁 (きむら しげる)さん うらやすの人(65) ストレングス&コンディショニングコーチ …
  2. 「浦安市 地域医療体制 連絡調整会議」設置 「浦安市 地域医療体制 連絡調整会議」設置
  3. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第89話:喫煙、肥満は老化を早め、好奇心…
  4. 医療関係者への感謝と応援の気持ちをこめて シンデレラ城などがブルーライトアップ 医療関係者への感謝と応援の気持ちをこめて シンデレラ城などがブル…
  5. おはよう体操で心身をリフレッシュ 週4回、市運動公園で開催 おはよう体操で心身をリフレッシュ 週4回、市運動公園で開催
  6. 順天堂大 増改築 順天堂大、増改築 9階建3号館 29年夏開院
  7. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第74話: 感染力の強いオミクロン株の市…
  8. うらやすの人(63) 浦安市歯科医師会会長 飯田哲也 院長 (55) うらやすの人(63) 浦安市歯科医師会会長 飯田哲也 院長 (…

新着記事

  1. 浦安っ子が心待ちにしていた 浦安三社例大祭復活
  2. 迫力ある取組を生で観戦 大相撲浦安場所 4/18開催
  3. ウルフ・アロン選手がパリ五輪内定 東海大浦安高出身 東京五輪金メダリスト
  4. 接戦を制し九州に7対6で競り勝つ 浦安D-ロックス
  5. 東京ディズニーシー新テーマポート ファンタジースプリングス 6月6日にいよいよ開業!

佐野産婦人科医院
メディケア浦安/田所医院
市民の新聞 うらやす情報
田中屋海苔店

江戸前佃煮 株式会社西金
どこに生まれても、生まれてきて良かったと思える社会へ! JAFS関東

PAGE TOP