東京五輪でメダル獲得が目標 ひたすらトレーニングに励む
「2020年の東京五輪でメダル獲得が目標。そのためにはひたすらトレーニングに励みたい」―。
6月上旬の伊豆合宿、同19日からのアメリカ転戦を前に5月25日、地元浦安市の内田悦嗣市長に熱い決意を伝えに訪れた中村さん。
「浦安の誇りです。頑張ってください」と市長から励まされ、自転車トラック競技日本代表として2018―2019シーズンを国内外で転戦する試合での奮戦を誓った。
自転車トラック競技との出合いは偶然から。幼いころから水泳を始め、小学4年ではバスケットボールが加わった。入学直後の千葉経済大付属高校内で、不慣れな校内の道を聞いた相手が自転車部監督。
「何も知らず、興味もなかった」のが、監督のお下がりの自転車で千葉競輪場の傾斜バンクを走り、タイムが縮まり心理戦とゲーム感覚のとりこから自転車にのめり込み、日体大に進んだ。現在は日本写真判定に所属。
中村さんは昨年11月、英国でのUCI(国際自転車競技連合)トラックW杯第2戦女子団体追い抜きで3位に入り、日本女子史上初の表彰台(予選では日本記録)。
競技は4人がチームとなり、先頭の選手を交代しながら4キロを走り、3番目にゴールした選手のタイムで競う。「コミュニケーションをとりながら、それぞれが役割を果たす。スピードと技術面で他のスポーツと迫力が違う」と魅力を話す。
マレーシアで2月に行われたアジアトラック選手権女子団体追い抜きで優勝(中村さんは予選のみ出場)。2人1組で走るマディソンでも優勝。
ただ、自転車競技には五輪の開催国枠がなく、今年秋からポイント制が導入され、上位8カ国だけが参加できる “狭き門”。
中村さんは「日本のレベルは8カ国にギリギリ。3 強の豪州、英国、米国に食い込めるよう、2020 年春の世界選手権まで合宿生活で培ったチームワークと外国人コーチを信じて頑張りたい」という。
好きな言葉は「平和」。「さばさばした性格」だが、名前のようにエレガントに、激戦を勝ち抜くことを期待したい。