街角ライブ&コミュニケーション
2009年にスタートした「街角ライブ&コミュニケーションUスタイル」の100回目公演が10月20日(木)、浦安市民プラザWave101・多目的ホールで開催された。
まずは、Uスタイルのステージナビゲーター、シンガーソングライターでもある洋一郎さんと石岡雅敬さんが、それぞれ ”100” にちなんだ新曲を披露。続いて、ステージ後方から「外山喜雄とデキシーセインツ」のメンバーがマーチングで入場してくると、満席の会場から大きな拍手が沸き起こった。
外山喜雄さんが「私たちは1975年に結成し、東京ディズニーランドで23年、演奏していました」とバンドを紹介した。
ピアノとバンジョー担当の外山恵子さんに「妻との歴史は56年! 1964年には、来日したルイ・アームストロング、”サッチモ” に会ってきたんだよね」と語りかけ、サッチモのナンバー「ハロー、ドーリー!」や、NHK朝のテレビ小説「カムカムエヴリバディ」で人気を博した「ひなたの道を」を演奏。喜雄さんが、サッチモを彷彿とさせるトランペットとボーカルを熱演し、大喝采を浴びた。
東京ディズニーランド(R)では、アトラクションへと急ぐ人たちに、いかにバンドの前で立ち止まってもらうか、さまざまな工夫をしたという。「首がかかっていたからね」と喜雄さんは愛嬌たっぷり。音響効果とのコラボレーションで「ホーンテッドマンション」のテーマが演奏された。
「聖者の行進」を体感
外山夫妻は早稲田大学を卒業後、移民船に乗って渡米し、ジャズの本場、ニューオーリンズで5年間、武者修行をしたという。
「ニューオーリンズの葬式は、『人生の苦しみや悲しみから解放された』という気持ちで葬送するから、明るいんです。今日はそれをやってみましょう」と言って、黒人霊歌「聖者の行進」を演奏。恵子さんが、会場に置いてあった小さな傘を観客に手渡し、自身が踊り歩き始める。
観客もつられて傘を振りつつ行進すると、音とリズムとで喜びと悲しみが全員に伝わるような、不思議な空間となった。
「私たち夫婦は、浦安在住39年になります。地元、浦安でのステージは最高です。ファミリーという感じ!」と、喜雄さん。パワフルな演奏、ユーモアあふれる話術、観客を巻き込む音楽体験と、この上なく楽しい一夜となった。
Uスタイルのステージは、今後もさまざまなゲストを迎えつつ、装いも新たに続けていくという。注目していきたい。