浦安市高洲に新しいタイプのリハビリテーション専門病院が誕生、終末期の治療も行う。建設、運営するのは医療法人社団城東桐和会(東京・江戸川区)で、このほど着工、平成31年度中のオープンを目指す。
この施設は、千葉大学病院浦安リハビリテーション教育センター城東桐和会浦安病院(仮称)。浦安市が市内にはリハビリ専門病院がないため「民設民営」で、運営する事業者を公募。城東桐和会が高洲7丁目の市有地2万5000m2を借り、鉄筋4階建て延べ面積9624m2、ベッド数200床の病院を建設。
誘致の背景には市内の高齢化率の上昇が挙げられる。29年末の高齢化率は16.77%で、”最も若いまち” といわれてきた同市にも高齢化の波が押し寄せ、それに伴う病気の増加が予想される。脳卒中や骨折などからの機能回復や後遺症に対応するリハビリのニーズが高まるとみられる。
計画によると、病棟を (1)回復期リハビリ134床 (2)地域包括ケア45床 (3)緩和ケア21床―に分類。病棟ごとに専門的な役割を担う。
脳血管疾患、大腿骨骨折などで急性期を脱しても医学的なサポートが必要なケースは、専門チームが中心になってリハビリを行う。患者の在宅、社会復帰への支援、苦痛緩和を必要とする患者を受け入れ、緩和ケアの実施など。
市によると、市内にはこうした「機能回復」「後遺症の軽減」など回復機能を持つ病床がまったくなかったという。それだけに、リハビリ病院に対する市民の期待の声も高い。
城東桐和会は千葉大学付属病院と連携し、先進医療の研究と提供、情報発信や地域医療への還元、医療人材の育成などを行うとしている。
リハビリ病院が建設される地域は県企業土地管理局が「医療関連機能ゾーン」として開発。少子高齢化に対応するため、医療、社会福祉の機能を持つ施設を設置するのが目的。
同市は平成27年、このうちの5.5ヘクタールを取得した。新浦安駅から南へ約2キロ。周辺には民間デベロッパーやUR都市機構などが開発した住宅地、市の特別養護老人ホーム、高洲海浜公園などが点在している。