医療・健康

うらやすの人 在宅医療・山田智子院長「患者の心に寄り添う」

山田智子院長

 向日葵の花。明るい待合室。診察室から朗らかな笑い声が響いてくる。
 医療法人社団祐希会ひまわりクリニック(浦安市高洲1丁目 舞浜倶楽部新浦安フォーラム1階)。
 院長の山田智子医師は在宅医療に力を注ぎ、診療を続けている。
 高齢化社会を迎え、在宅医療が重要性を高めている。通院が難しくなった患者の自宅や施設を訪問し、適切な医療を施す。

「病気だけを診療するのではなく、患者さんの心、家族、環境など背景を知ったうえで、寄り添い、最適の診療を行うよう心掛けています」と微笑みながら語る。

 浦安、市川、船橋、江戸川区を車で駆け回る。 患者や家族からは「車椅子で病院に行って長時間、待つのはつらい。訪問医療はありがたい」と感謝されるという。

車で訪問する山田智子院長

◇医師を志す

 山田医師は中学2年生のとき、父親が単身赴任先で急死。続いて高校1年生のとき、祖父が亡くなった。多感な思春期に相次いで肉親が死去したことで人の生命に向き合う医師を志したという。
 医学部に進学。病院に勤務していたとき、初めての訪問診療先で患者の臨終に立ち会うという厳粛な体験をした。
 2014年、縁あって舞浜倶楽部の1階にクリニックを開業した。名称は「まっすぐ前に進むイメージの花」を選び、「ひまわりクリニック」とした。

◇充実したチーム

 開業当初、医師はひとりだったが、診療体制を充実していった。消化器内科や消化器外科、家庭医療などを専門とする医師や看護師、事務員、社会福祉士、ケアマネジャー、ホームヘルパーらがチームを組み、在宅医療に取り組んでいる。
 また、千葉大学や慶応義塾大学などの医学生の実習を受け入れ、後進を育成している。

◇地域とともに

 山田医師は医療だけでなく、浦安市医師会と連携して市民講座の講師を務める。
 今年5月、浦安で開催された関東商工会議所女性連合会2025年度総会(浦安大会)では講演を行った。
 さらに異業種交流会に参加して多彩な分野で活動する人たちと意見を交換している。
 医師を志してよかった、幸せだな、と振り返る。
 「病気の悩みや思いをすべて話せる、かかりつけ医を持つことが大事です。そのひとりに私がなれたら、いいな」

◇一期一会

 ひまわりクリニック(047・380・6660)
 山田医師は市川市出身。東邦大学医学部卒業。日本消化器病学会消化器病専門医。浦安市在住。
 ワイン派。好物はメロン。福山雅治のファン。大事にしている言葉は「一期一会」

(文・写真 塩塚 保)

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