新型コロナウイルス(COVID-19)感染の勢いが止まらない。東京や大阪、福岡など大都市を中心に、日本全国へ広がりを見せている。緊急事態宣言で、人との接触を避け感染を抑え込んだかに見えたが、活動再開したら感染は爆発的に増えて止まらない。経済を回さなければ倒産が増え、自殺者が急増するだろうと、経済優先の結果だ。
COVID-19感染の厄介な点は、症状のない一見健康な人からの感染が主体である点だ。通常、医療の原則は早期診断、早期治療だ。しかし、日本では積極的にPCR検査は行ってこなかったので、早期診断に問題がある。このままでは効果的な治療薬、予防薬の開発までの間、場合によっては数年も感染に怯える生活が続くことになる。あれほど猛威を振るったニューヨークのCOVID-19感染も、無料で何回でも行えるPCR検査の徹底で収まりつつある。日本も、方針を転換して積極的に感染の有無を検査すべきだ。
COVID-19感染感染は鼻咽頭粘膜か唾液からのPCR検査と、血液による抗原検査で診断される。無症状者を対象に、唾液を用いたPCR検査と鼻咽頭拭い液のPCR検査を比較し、90%以上の高い陽性一致率と陰性一致率が確認され、7月15日の厚生科学審議会感染部会で活用が認可された。唾液を使えば、咽頭拭い液のPCR検査に比べてはるかに楽に、かつ医療従事者の安全も確保した検査が可能だ。
この唾液を用いたPCR検査を全国民に行い、陰性者には証明書を発行して、通常生活を送ればよい。そうすれば、旅行やスポーツ、エンタテイメントも、感染を危惧する事無く多くの国民が楽しむ事ができる。クラスター化しやすい病院や介護施設を守ることもできる。陽性者は、陰性になるまで自宅やホテルなどで隔離をすればよいし、またアビガンやこれから開発される有効性が期待される薬を用いての、発病予防も系統的に行うことができる。