浦安ブライトンホテル東京ベイは7月11日、開業30周年を迎えた。その節目の年に、ランチやディナーとコンサートを組み合わせたイベントを続々と開催している。
7月17日には、斎藤守也(もりや)さん、斎藤圭土(けいと)さんの兄弟によるピアノデュオ「レ・フレール」のコンサート、9月8日には、バイオリン演奏のアーティスト、NAOTOさんのライブが行われた。
「レ・フレール」のコンサートは、ランチコースとのコラボだった。まずは食事から。
華やかにセッティングされたテーブルに、スパークリングワインがサーブされる。オードブル、スープが運ばれ、メインディッシュが登場。「仔牛のローストブランケット風」は、巻き付けたベーコンの旨味を、厚みのある牛肉にじっくりとしみこませた逸品だ。驚くほどしっとりとして、柔らかい。低温で時間をかけてローストするという。「スズキのノワゼットヴェノワーズ」は、トマトベースのソースが添えられ、見た目も味わいも爽やかだ。
デザートプレートには、鷲が描かれている。これは、「レ・フレール」の演目に「Eagle」という曲が入っているからだ。シェフはいつも、コンサートにちなんだ料理を考案し、当日限りの内容だそうだ。
食事を堪能した後、会場は暗転し、いよいよコンサート。
「レ・フレール」は、1台のピアノを2人で弾くピアノデュオだが、その楽曲とプレイスタイルは、とても独創的だ。たとえば、「SAMURAI Funny」という曲では、ピアノから琴のような音を響かせる。2人のうちの1人が絶妙にピアノの弦を押さえることで、和の弦楽器のような音を出している。
「スペイン舞曲」では、ピアノ1台の上を4本の手が飛び交い、異国情緒たっぷりに、迫力満点の演奏が繰り広げられた。
アンコールでは「ディズニー・メドレー」が演奏された。兄の守也さんが両手を大きく上げて手拍子を始めると、観客もそれに合わせて手拍子をする。幸福感に包まれたコンサートだった。