医療・健康

Dr.竜の「診察ノー卜」第85話:マスクはCOVID-19感染防御に有効とのアメリカの論文 皆でマスク着用を継続しよう

 日本ではマスク着用には抵抗がないが、欧米人はマスク着用に抵抗を示す人が多い。トランプ前大統領がCOVID-19に感染したにもかかわらず、マスクを脱ぎ捨てた映像を思い出す。オミクロン株が蔓延する中、欧米では既にマスク無しに飲食歓談したり、スポーツ観戦している映像が目立つ。日本でもマスクを脱ごうとの意見が、政治家から聞かれるようになった。

竜 崇正(りゅう・むねまさ) 浦安ふじみクリニック院長 =浦安市富士見 2-18-9=

 そんな中、アメリカで「マスクは感染防御に有効」との科学論文が発表された。2022年2月28日、アメリカのマサチューセッツ州は、公立学校の生徒と職員に対して、マスク着用要請を解除した。これにより直ちに解除した学区と、解除せず6月までマスク着用を持続した学区のCOVID-19感染率を比較した論文が11月9日にNEJMの電子版で発表された。対象は生徒29万4084人と教職員4万5630人だ。

 その結果、マスク着用しなくなった学区では、マスク着用を続けた学区と比較して、千人当たり44・9人罹患者が多かった。学校職員では千人当たり81・7人多く、生徒では千人当たり39・9人多かったと報告した。

 すなわち、マスク着用期間を延長した学区の方が、マスク着用を解除した学区よりも、生徒と学校職員の感染者が少なかった。人数に換算すると、マスクをしなかった学区では1万1900人も感染者が多かった。マスク着用を継続した学区は古い校舎が多く、周囲の環境が劣悪だった。1学級の生徒数が多く、低所得家庭、黒人などの生徒や職員も多いなど、感染が広がりやすいと思われる学区だった。

 それにもかかわらず、COVID-19感染者が少なかったことは、マスク着用の重要性を示すと結論づけている。人数に換算すると、マスクをしなかった学区では1万1900人多い結果だった。

 マスク着用は最も簡単で安い防御法であり、インフルエンザや風邪などの感染予防にも有効だ。マスク着用を励行し、社会活動を活発化して経済を再生すべきである。

広告画像

関連記事

  1. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第62話: 適切な対応によりCOVID-…
  2. がんと向き合う講演会と相談会  がんと向き合う講演会と相談会
  3. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第72話: COVID-19ワクチン、3…
  4. 新型コロナウイルスの対策を発表 内田市長が会見 新型コロナウイルスの対策を発表 内田市長が会見
  5. 高洲に新タイプの病院 31年度中オープン リハビリ、終末医療担う 高洲に新タイプの病院 31年度中オープン リハビリ、終末医療担う…
  6. 目指す体づくりに寄り添う指導を パーソナルトレーニング専用ジム 「スクワットファクトリー」 目指す体づくりに寄り添う指導を パーソナルトレーニング専用ジム …
  7. 感染拡大防止を市民に呼びかけ 大切な家族・友人を守るため、責任感持った行動を 感染拡大防止を市民に呼びかけ 大切な家族・友人を守るため、責任感…
  8. ワクチンの夜間接種 ワクチンの夜間接種

新着記事

  1. 浦安っ子が心待ちにしていた 浦安三社例大祭復活
  2. 迫力ある取組を生で観戦 大相撲浦安場所 4/18開催
  3. ウルフ・アロン選手がパリ五輪内定 東海大浦安高出身 東京五輪金メダリスト
  4. 接戦を制し九州に7対6で競り勝つ 浦安D-ロックス
  5. 東京ディズニーシー新テーマポート ファンタジースプリングス 6月6日にいよいよ開業!

佐野産婦人科医院
メディケア浦安/田所医院
市民の新聞 うらやす情報
田中屋海苔店

江戸前佃煮 株式会社西金
どこに生まれても、生まれてきて良かったと思える社会へ! JAFS関東

PAGE TOP