音楽通じて 共に元気で
美浜4丁目の住宅街にある「浦安オールディーズバンド」リーダー・田中光男さん(69)の自宅。妻であり、ボーカルの典子さん(64)の案内で半地下式、30畳の防音稽古場に足を踏み入れた途端、懐かしくも迫力あるアメリカンポップスのメロディーが流れていた。
この日は2週間に一度の練習日。7人のメンバーのうち、居合わせたベース担当の岡田二郎さん(70)、キーボードの久保英道さん(68)、バリトンの勝呂和男さん(68)、ギターの牛田康博さん(65)らに話を聞いた。
メンバーの経歴も多彩。田中さんが元GS(グループサウンズ)「ジ・アイドルズ」から編集者に、岡田さんはジ・アイドルズから演歌歌手に転向。久保さんは元JAL国際線キャプテン。勝呂さんは元警視庁警視。牛田さんはフジテレビ制作会社の元テレビマン。多士済々だ。
メンバーの平均年齢は、まさに “団塊世代”。演奏もさることながら「40~50キロもあるアンプなどの音響機器運搬や、会場のイス並べといった準備に時間がかかる」「段々きつくなってきた」「リハビリバンドだからね」―。
口をついで出る自虐的なフレーズに、仲間との信頼関係が垣間見えた。このバンドを陰から支えているのが近所の60~70代のサポーター。会場でのイスの出し入れなどに欠かせない存在と、田中さんらは感謝しきり。
’50〜’60年代アメリカンポップス
26日 忘年ツイストライブ公演
東京・荻窪生まれで板橋育ちの田中さんが浦安市美浜に居を構えたのは36年前の町時代。町会祭り10周年でバンドを結成したのが好評で「1回だけで解散はもったいない」とつづけて今年で25年。かつての “企業戦士” たちは第二の人生に入っている。
公演会場も観客が100人を超えたため、美浜公民館を経て平成25年11月から新浦安駅前のウエーブ101に移転。レパートリーは1950~60年代アメリカンポップスからエルビス、ビートルズ、ジャズ、GS、青春歌謡など約270曲。
口コミなどで固定ファンも増え、7割が常連さん。千葉県内だけでなく、東京、埼玉、神奈川から駆けつけるファンもいるという。
「健康で長くつづけたい。われわれバンドメンバーも、お客さんとも手を携えていきたい」と田中さんは来年の目標を掲げた。
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26日の忘年ツイストライブ公演は18時から、ウエーブ101大ホール。入場料500円。
悲しき街角、朝日の当たる家、ダイアナ、GS、ビートルズほかを演奏。サプライズゲストが登場するかも!?