学生時代にサッチモと会い、愛用のトランペットを吹いたという思い出も
浦安在住のジャズ奏者、外山喜雄、恵子夫妻が7月下旬、ジャズの巨星、ルイ・アームストロング(愛称・サッチモ)の本格的解説書「ルイ・アームストロング生誕120年没50年に捧ぐ」(冬青社)を出版する。
サッチモは1901年、米国・ニューオリンズで生まれた。ジャズ界で大活躍し、1971年に死去した。解説書では彼の劇的な人生、秘話、名曲、そして「銃に代えて楽器を」として、日本からニューオリンズの子供たちに楽器を贈った運動などを記している。
1960年代、サッチモが来日。早稲田大学の学生だった外山さんは楽屋に行き、サッチモと会った。愛用のトランペットが置いてあり、金色に輝いていた。了解を得て手にとった。サッチモはにこにこ笑っている。
「ええい、吹いちゃえ」 とっさの判断で外山さんはジャズの王者のトランペットを吹いたという。
恵子さんは楽屋前で待っていた。外山さんが「サッチモのラッパ、吹いちゃったよ」と、夢見心地で出てきたのを鮮明に憶えている。
その後、外山夫妻はニューオリンズにジャズの武者修行に出かけ、サッチモの訃報を聞いた。若者たちが伝統のジャズ葬式を行い、故人を悼んだのを目撃した。
昨年6月から執筆開始。恵子さんは「文章は苦手ですが、楽器をニューオリンズに贈った運動とみなさんの善意を書き留めなくてはと覚悟を決めました」と振り返る。
外山さんは「サッチモは100年後、200年後も愛されると思う。サッチモへの想いのたけを書いた。楽しく読める本です」と笑顔で語っている。
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本出版とCD「デキシーマジック・ビビデバビデ・ブーアゲイン」発売を記念して特別ライブが8月8日、ジャズクラブのコットンクラブ(千代田区丸の内)で開催される。
午後4時、6時半の2回公演。全席指定。テーブル席7千円から。03・3215・1555(7月12日予約受付開始)