医療・健康

Dr.竜の「診察ノー卜」第64話:COVID-19 感染爆発が止まらない

 浦安ふじみクリニックでは発熱者を電話で予約して、別室で診療している。昨年8月から10月は、毎月1名だったが、11月と12月は3名と微増し、1月は15日までの検査で14名中10名、陽性率71%という多さだ。このうち4名は症状があるのに入院できないでいる。まさに医療崩壊の状態だ。

竜 崇正(りゅう・むねまさ) 浦安ふじみクリニック院長 =浦安市富士見2- 18-9=

 これは感染が収束していない中でGoToを強行したことが原因との声もある。初回の非常事態宣言時に8割の行動削減を唱えた西浦教授はGoTo前後1か月で感染者が2倍に増えたことを、英文学術誌で発表した。

 政府は1月8日、首都圏の東京、千葉、神奈川、埼玉の1都3県に対して2月7日までの非常事態宣言をした。その中核は、飲食店を中心とした時間短縮の要請だ。昨年暮れの分科会で、飲食店関連のクラスターが多いという結果からで、て家庭内感染や院内感染が感染拡大の原因とした。

 しかし、飲食店などでは半年以上前から感染防御対策が取られており、感染爆発の原因とは考えにくい。分科会でも「感染経路のわからない感染の多くは飲食店感染と思われる」と説明しているが、この結論は唐突で科学的根拠を示すべきだ。

 日本でも最近、海外渡航歴のない方のイギリス変異株の感染が報告されている。無症状感染者からの市中感染が感染爆発の原因と考えられる。いつまでもクラスターにこだわった対策をしていれば、感染力が5割強い変異株の感染爆発を引き起こすだろう。ニューヨークでは無料で10日ごとにPCR検査が行われており、日本もそのことにお金を費やすべきだ。

 希望はワクチンであり、ファイザー社もモデルナ社もアストラゼネカ社も90%以上の効果が報告されている。変異株にも有効だ。副作用が危惧されるが、ファイザー社でアナフィラキシーが21件報告されていて、100万件あたり11・1の頻度だ。蜂に刺されたときに対応するエピペンなどの処置が有効である。基本は飛沫感染と接触感染対策であり、感染防御に努めよう。

広告画像

関連記事

  1. ワクチンの夜間接種 ワクチンの夜間接種
  2. 富士屋商事社長 志田 健司 日本国の未来は(18)マスクがいかに大事か再確認 富士屋商事社長…
  3. Dr.竜の「診察ノート」 Dr.竜の「診察ノー卜」第21話: 健康長寿を目指し 尿酸値を…
  4. Dr.竜の診察ノート Dr.竜の「診察ノー卜」第59話: COVID-19 感染者は減…
  5. Dr.竜の診察ノート Dr.竜の「診察ノー卜」第49話: 電子タバコ、加熱式タバコの健…
  6. Dr.竜の「診察ノー卜」 Dr.竜の「診察ノー卜」第74話: 感染力の強いオミクロン株の市…
  7. 認知症の市民が住み慣れた 地域で生活するために 認知症サポーター講座 認知症の市民が住み慣れた地域で生活するために 認知症サポーター講…
  8. 足腰が不安でもお出かけできる ~近距離モビリティ「WHILL」 浦安ブライトンホテル東京ベイ 足腰が不安でもお出かけできる ~近距離モビリティ「WHILL」 …

新着記事

  1. 浦安市長選 内田氏無投票で3選
  2. 明海大学うらやすハニープロジェクト 学生が都市型養蜂で地域活性化
  3. ベイシニア浦安 令和6年度連合大会 人生100年時代 楽しく活動しよう
  4. 浦安D-ロックス 昇格後の初勝利をつかむ 31対26で競り勝つ
  5. 明海大学と浦安商工会議所 包括連携協定締結式 人材育成・地域経済の活力強化を目指す

有限会社メディケアネット
市民の新聞 うらやす情報
田中屋海苔店

江戸前佃煮 株式会社西金
どこに生まれても、生まれてきて良かったと思える社会へ! JAFS関東

PAGE TOP