元町の風景を考える―今と昔の橋わたし

「東大浦安プロジェクト」が研究成果展示会
“浦安の宝” めぐり 住民と意見交換

 「女の子が行くようなお店がない」「小さな商店が今のコンビニだった」-。漁師町・浦安元町の風景に心惹かれた学生グループ「東大浦安プロジェクト」の4年間の研究成果展示会が8月12、13の両日、堀江3丁目のギャラリー「どんぐりころころ」で開かれた。お盆の最中、堀江や猫実はじめ地域住民数十人が訪れ、学生たちと対話。半世紀前や現代の地図、約90年前の鳥瞰図を前に、街の今昔について、話が盛り上がっていた。

研究成果展示会

訪れた市民と話す永門さん(右)

住民と意見交換

地図を前にフラワー通りは「浦安銀座」で賑やかだったという市民も

 この展示会、同大地域デザイン研究室、窪田亜矢特任教授(同大大学院工学系研究科)と浦安の住文化を活かしたまちづくり研究会の学生4人とOB2人の7人のチームが開いた。

 熊本県出身の修士課程2年、永門航さん(23)は開催のねらいを次のように話した。
 「出身地こそゆかりがないが、この地域に関心を持っている。元町は東京に近いにもかかわらず独特の雰囲気が残っている。街の歴史のいいところを踏まえて、抱えている “防火の問題” を考える材料にしてもらえればありがたい。データではなく、実際の住民のナマの声を聞いてみたかった」
 それだけに永門さん、昔の漁師町だった場所で開催したいと、かつての賑わいの中心・フラワー通りの小さなギャラリーを営む龍木栄さんの協力を得て元町での開催にこぎ着けた。
 龍木さんは浦安駅近くや現在地で工芸品など物づくりの展示スペースで約40年携わってきただけに「時代を飛び越えて共感できるところが楽しいし、うれしい」と学生たちを受け入れたという。
 窪田特任教授は「市の景観審議会や防災向上の会議に携わってきたが、元町は “浦安の宝”」などと話す。

 研究成果展示会の骨子は次の通り。
 浦安元町:まちのボキャブラリー ヨソモノ目線で整理。
 浦安のはじまり【漁師町】境川を中心に漁師町が形成。川に面して漁船が係留、魚の洗い場、貝剥き場があった。
 集まって住まう工夫【ミチニワ・路地】町割りができ、内側を通り抜ける路地ができた。生活空間でもあり、ミチニワ(道+庭)的なもの。防災に役立つ空間になることが大事。
 【あふれ出し】生活が家の外にもしみだす「あふれ出し」は集まって住まう工夫。現在も植木鉢や「外流し」などが随所に置かれている。
 昔ながらのコミュニティ【4年に一度の三社祭】や【路地単位・10軒単位の隣組で暮らしの助け合い】。
 近年のまちづくりの取組【地権者の協力で区画整理した新中通りは地域の防災性が向上】。市が空き地買い取りした敷地を “まちの資源” に位置づけ有効に使えないか。


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