こんにちは。弁護士の矢野京介です。配偶者から突然「離婚したい」と言われたら、誰でも混乱してしまうと思います。今回は、配偶者から離婚請求をされたけれども、離婚をしたくない場合、拒否できるのか。また、そのような事態になった場合の注意点等について、お話しいたします。
配偶者から離婚をしたいと言われても、ご自身に非(法定離婚事由①不貞②悪意の遺棄③三年間の生死不明④強度の精神病等)がなければ、離婚を拒否することは可能です。特に理由がなく、一方的に離婚を要求し、離婚に至らせることは民法では認められていませんので安心してください。
上記に挙げるような離婚事由がないのであれば、次に離婚を回避するために何をしたらよいか考えてみましょう。取り乱して相手にすがったりすると逆効果になりかねません。まず冷静になり、間違った対応にならないよう情報収集します。そして、なぜ配偶者が離婚したいと言ってきているのか、話を聞ける状況であれば、相手の言い分を聞いて解決策を探ります。
話し合いができるような状況でない場合、冷却期間を置くこともひとつの手ではありますが、別居はお勧めできません。別居期間が長くなると、それが離婚事由になる可能性があるからです。
また、勢いに押され、相手の要求を吞むようなことがないよう、気を付けてください。勝手に離婚届を出されないよう、市区町村に「離婚届不受理申出」を出しておくことも大切です。
突然離婚請求をされたら、慌ててしまうのは当然です。離婚請求をされてお悩みの方は、一人で悩まず、一度専門家に相談されることをお勧めいたします。