「カチ カチ」―。夕方、夢海の街(浦安市明海)に拍子木の音が響く。元気なシニア世代が防犯パトロールを行っているのだ。
新浦安地区では数年前、不審者情報が相次いだ。夢海の街の生活委員長(当時)が仕事帰りに、拍子木を打ちながら、防犯パトロールを始めた。
だが、昨年春、仕事の都合上、帰宅が遅くなり、できなくなった。
防犯パトロールを引き継いだのが「ゆめみ悠々会」(老人クラブ)の有志たちだ。5~6人がオレンジ色のビブスを着用。拍子木を打ち鳴らしながら、夢海の街の外周と内周を巡回している。
行き交う住民にあいさつする。返事が返ってくる。ときには高齢者が相談事を持ちかけることもあるという。
シニアたちは「巡回していると、季節の花を見て春夏秋冬を感じる」「夢海の街に愛着が芽生え、愛おしくなる」と語る。 仲間の会話も弾む。適度な運動になり、精神衛生上も、いい効果が生まれているという。ゴミ拾いを行い、美観向上にも貢献している。拍子木に関心を持つ幼児との交流も楽しみだ。
シニアたちは「夢海の街の安心・安全のため、これからも防犯パトロールを続けていきたい」と意気込んでいる。