過酷な競技に挑む双子姉妹
目標は2人でオリンピック表彰台
トライアスロンは水泳、自転車ロードレース、長距離走の3種目を一日で成し遂げる。その過酷な競技に挑む双子姉妹がいる。浦安市立東小学校5年の影山みあさん(11)とゆあさん(11)だ。
昨年秋、東京都で開催された全国大会の小学生高学年の部に出場した。二人は水泳0.15キロ、自転車ロードレース10キロ、長距離走2キロを完走。ゆあさんは2位、みあさんが6位という素晴らしい成績だった。
二人は幼いころからスポーツが好きだった。父親の健二さん =コンビニ経営=とともに親子マラソンに出場。父親と手をつないで走るのが楽しかったという。トライアスロンを始めたのも健二さんの影響が大きかった。二人そろって厳しい練習に励み、小学1年生のときには、大会に出場するようになった。
自宅には「トラの穴」と呼ばれるトレーニングルームがある。2台の自転車が設置されており、毎日30分以上、ペダルをこぐ。また、週に2回、プールで泳ぐ。近所の路上を走ることも大切なトレーニングだ。
昨年12月、二人は貴重な体験をした。太平洋を越えて米国に飛んだ。世界最大の障害物競争といわれるスパルタンレースワールドチャンピオンシップ(世界選手権)のキッズの部に出場したのだ。米国、カナダ、オーストラリアなど世界中から強力な選手が集まった。
競技会場は草原と山だ。さあ、レースが始まった。砂袋を抱えながら走り、泥の中を進み、高い壁を乗り越えた。数々の障害物を突破し、二人は完走した みあさんが6位、ゆあさんは8位だった。
みあさんは「泥まみれになった。すごくきつかった。でも、世界大会にはもう一回挑戦したい」と話す。ゆあさんは「日本代表としてがんばった。途中までは1位だっ た。でも、ミスをして順位が下がった。悔しい。こんどこそ世界大会で優勝したい」と意気込む。
将来の目標として、みあさんは「トライアスロンでオリンピックに出て、日本人初めての第1位になりたい」、ゆあさんは「オリンピックで、二人で表彰台に立ちたい」と語った。
好物を尋ねると、みあさんはスイカ、ゆあさんはタクワンと答えた。大人になったら、二人とも「コンビニで働きたい」といって明るく笑った。