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うらやすの人(40): ブリオベッカ浦安の新監督 羽中田 昌 さん(53)

JFLに戻る決意秘め 車いす監督、キックオフ

 JFL(日本フットボールリーグ)に、1年で戻るという大きな使命を背負っての監督就任。日本サッカー協会の最高ライセンスを持つ、国内では珍しい車いすの監督だ。
 チームが今年から戦いの場を移すJFLから一つ下の関東リーグ1部。その「東京23フットボールクラブ」で3年監督を務め、縁あって移籍した。「同じリーグの誘いだけに戸惑いがなかったわけではないが、もう一度現場でみんなとサッカーをやりたい、やれる喜びの方が強かった」

羽中田監督

羽中田監督は東京・葛西の自宅からマイカーでやって来る

 甲府市生まれ。サッカーの名門、韮崎高校で日本選手権に3年連続、FWとして出場し、活躍。将来を嘱望されたが、高校卒業の翌年、バイクの転倒事故で車いす生活を余儀なくされた。
 山梨県庁に勤務時代の1993年、Jリーグが発足。かつての仲間が活躍する姿を目の当たりにして、「プレーはできなくても、指導者にはなれる」と、9年間勤めた県庁を退職して、スペインのバルセロナへ渡った。サッカー界では最も人気の高かったFCバルセロナの本拠地。
 「そこには憧れのプレーヤーであり、監督を務めていたヨハン・クライフがいたから。聴講生としコーチングスクールへ通い、高校の同級生だった妻と5年間、二人三脚で旅して本場のサッカーの厳しさと懐の深さを学んできました」
 帰国後、東京・暁星高サッカー部のコーチを経て、プロのサッカー選手や指導者を育成できる協会認のS級ライセンスを取得。母校などのコーチを務めた。
 「プロだから、人と違うことをやらなければいけないという思い。スペインに留学し、本場のサッカーを体感して選手に伝える。それは私の名刺代わりでもある」

 1都7県10チームの関東リーグ1部は、4月開幕する。降格でレギュラーメンバーは大幅に入れ替わり、多くのハンデを抱えながらのスタートでもある。
 ただ、プラス面も。JFLでは天然芝のグラウンドでの試合が定められていたが、地域リーグは人工芝でもOK。このため市運動公園のグラウンドが使える。ホームの試合でも県内各地を転々とした昨年までと比べれば、シーズンは長く、過酷なだけにその差は大きい。
 加えて、地域リーグの戦いを知り尽くしている新監督の就任。心強い限りだが、「今、大事なことはスタッフとメンバー、サポーターを含めてみんなが強くつながること。これから続くギリギリの戦いをどう制していくか、戦いながら成長していかないと上には上がれない」と、注文を付けた。

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