全日本柔道連盟は2月14日、今夏のパリ五輪男子100キロ級代表に東海大浦安高出身のウルフ・アロン選手=写真=が内定したと発表した。男女14階級で最後の決定だ。
同選手は、豊富なスタミナとパワーを生かした豪快な柔道が持ち味。東京五輪では、男子100キロ級で日本選手として5大会ぶりに金メダルを獲得、日本中を沸かせた。
その後はケガの影響で実戦から遠ざかり、思うような成績を残すことができていなかった。4日のグランドスラムパリ大会で優勝したことが評価され、2大会連続で代表入りを果たした。
決定後の15日に都内で取材に応じ、「2連覇できるのは1回優勝した人だけ。そこをしっかり認識して準備したい」と意欲を語った。100キロ級で連覇を果たした選手がいないことにも触れ、「今のパフォーマンスで連覇できる可能性はほぼない。隙をなくしていく作業が必要」と、本番までの道筋を描いた。
ウルフ・アロン選手は、東海大浦安高から東海大に進み、現在はパーク24柔道部に所属。以前のインタビューで浦安への思いを聞かれた際は、「高校時代の自主性を重んじる練習で柔道のレベルがすごく上がった。自分にとって浦安は柔道の故郷。自宅から自転車で通ったこと、途中でパンクして困ったことも今では懐かしい思い出」と話していた。
柔道のパリ五輪は、7月27日~8月3日に開催予定。得意の大内刈りで勝利を重ね、前人未到の連覇を期待したい。