東京五輪柔道男子100キロ級で金メダルに輝いた、東海大学付属浦安高等学校(東野)出身で、了徳寺大学(明海)職員の、ウルフ・アロン選手(25)が8月11日、市役所を訪れて内田悦嗣市長に栄冠を報告。「優勝した瞬間は、つらくて苦しい経験がすべて報われたと思った。浦安市に金メダルを持ってこられてよかった」と喜びを語った。
内田市長から花束を贈られたウルフ選手は「高校時代の自主性を重視した練習で、柔道のレベルが上がった。自分にとって浦安は柔道のふるさと」とした。また、自転車で1時間近くかけて通ったことや、途中パンクして困ったことなど、高校時代の「懐かしい思い出」を話した。
魚をさばく技がプロ級というウルフ選手。「豊洲市場で魚を仕入れたい」とし、「おろすのが難しいマゴチに挑戦して刺し身にする。調理するのも食べるのも大好き」と笑顔を見せた。
東京五輪開催が1年延期されたことで、次のパリ五輪は3年後。ウルフ選手は、しばらくは休養をとるが「休んでいる時間はない」といい「(東京大会の)波を維持したい」と、パリへ照準をピタリと当てる。
「足りないことは何かを考え、負ける要素をなくすことを考えて練習を続けた」ことで、勝ちとった金メダル。浦安の子どもたちに「いろいろなことにチャレンジ。自分と同様に失敗も多いだろうが、そこから成功のかけらを見つけてほしい」と、ともに夢に向かって進もうと呼びかけた。