扁平な形の綺麗な魚展
ナイフからヒゲモジャ、太めはゼロ ― 珍しい魚展が人気。浦安市交通公園の生物展示ホールで、平べったい魚ばかりを集めた「扁平な形の綺麗な魚展」が3月末日まで開かれている。入場無料。
展示ホールに入ると、まず目につくのが「スポッテッドナイフフィッシュ」。大きなナイフのようなスタイルで、水槽内を悠々と泳ぐ姿は “貫禄十分”。隣には腹部に水玉を張り付けたようなカラフルな「モンガラカワハギ」。裏側には魚体にモジャモジャの毛が生えたような「ヒゲハギ」など、今回は19種50尾の魚が展示されている。
このうち海水魚は6種類6尾で、ほかは淡水魚。中には野性の海から採取して改良された魚もいる。飼育、展示には苦労がいるという。
チーフ飼育員、山川佳一さんはエサには気を遣う。動かないエサには食いつかない魚もおり、はじめは、動く小魚、エビ、カニなどを与える。次には動かなくなった小魚を与え、それに馴らし、徐々に人工フードに切り換えていく。水槽内の環境にも気を配る。水換えは環境浄化には欠かせない。
展示されている魚は ― 。
◇スポテッドナイフフィッシュ 写真1=1メートル、分布、東南アジア。薄く扁平な体。岩陰や水草の間から小魚などを襲う際、気づかれにくい体形になったとか。
◇モンガラカワハギ 写真2=30センチ、分布、太平洋、インド洋。カワハギとフグの仲間のような魚。カラフルでかわいいが性格は攻撃的。
◇サザナミヤッコ 写真3=40センチ、分布同。幼魚期には展示されているようなカラフルな波模様があるので、この名称がついた。成魚になると波模様は消える。
◇クラカケモンガラ 写真4=20センチ、分布同。フグに近い仲間。体に鞍をかけたような模様がある。海藻、エビ、カニなどを食べる。
◇ヒゲハギ 写真5=25センチ、分布同。身体にヒゲのようなモジャモジャが生えている。海藻や流れ藻に自身をカモフラージュするためとみられる。
◇ピジョンブラットディスカス 写真6=16センチ、改良種。野性個体のアレンカー種を赤くきれいになるように改良された品種。