復興・防災

愛犬をジャンプアップ 災害救助犬・訪問活動犬に

 愛犬と一緒に楽しく遊びながら、あなたの愛犬を災害救助犬や訪問活動犬に育ててみませんか―。NPO法人「日本救助犬協会」(東京・中野区)の浦安チームが、だれでも参加できる愛犬しつけ教室を開いて仲間を募っている。今年の干支、「戌(いぬ)」にちなんだ話題を紹介しよう。

愛犬しつけ教室

月2回開かれている浦安チームの「愛犬しつけ教室」

 浦安市高洲の境川河口沿いに、積み上がった材木や木製の大きな箱が並ぶ。日本救助犬協会が浦安市の好意で借りている犬の訓練場だ。
 寒風すさまじい海辺わき。ラブラドールレトリバーやゴールデンレトリバーなどの大型犬に交じって、ダックスフントやプードルといった小型犬が飼い主の横について歩みを続ける。
 「飼い主の左側について歩き、座れ、伏せ、待て、来い。この基本的な動作を犬はほめられながら学ぶ」と、責任者の渕野美代子さん(67)。15年来の愛犬家だ。
 有料の犬の教室や訓練所は県内にも数多いが、ここは非営利活動法人による犬の社会貢献が目的の訓練場。2年前、この場所に移転してから毎週日曜日に訓練を続けている。

日本救助犬協会浦安チーム 東日本大震災で2度出動

 災害救助犬は文字通り、人命救助を目的に災害事故現場に出動する。人の何万倍もの嗅覚を使い行方不明者を捜索、見つけ出す。
 浦安チームは昨年3月、房総・鋸山で遭難した高齢の男女の捜索に県警本部の要請で出動した。東日本大震災には2度出動。
 チームには現在、訓練リーダーの西原幹夫さん(67)のもと、約40頭が厳しい訓練を続ける。一方、県警や消防署との合同訓練のほかに、要請を受けて県内自治体の防災訓練や町内会などのイベントに数多く参加。

救助者を探す実践訓練

木製ブロックから嗅覚を頼りに救助者を探す実践訓練。隠れている人を探し当て、吠えて知らせる

 メンバーはサラリーマンや主婦、自営業、医師などの愛犬家40人。休日返上、よほどの犬好きでなくては続けられないボランティア活動だ。
 救助犬や訪問活動犬は、その役目柄いくつもの段階試験を経てランク付けされる。救助犬になる第1ステップは「服従捜索試験」に合格すること。次に「災害救助犬認定試験」に合格し、実働犬研修会を経て初めて現場に出られる。
 お年寄り施設や障害者施設へ訪問する訪問犬も厳しい審査と半年の研修期間が必要となる。

 「愛犬しつけ教室は、将来、そんな役目を引き継いでいく可能性のある犬たちの入り口。犬にもよりますが、ここまで来るのに早くて2、3年。そのうえ試験の合格がゴールではなく、実働活動の入り口」と渕野さん。
 しつけ教室への参加2回目という2頭連れの夫婦は「訓練を終えてもワンちゃんが帰りたいそぶりを見せない。とてもいい経験でした。この先はまだ決めていないが、飼い主としては続けてみたい気持ちはあります」。

 しつけ教室は犬種、性別を問わず、参加できる。狂犬病の予防注射と5種以上の混合ワクチンを接種済みが条件。参加したい飼い主は、渕野さん でんわ090・6882・8247へ事前連絡する(救助犬浦安で検索、ホームページやフェイスブックを参考に)。

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