浦安市議会は9月13日、政務活動費の領収書をホームページ(HP)で公開した。富山市議会や元兵庫県議らの政務活動費の “無駄遣い” が社会問題になったのを機に、浦安市議会は平成29年度分から政務活動費の領収書をHP上で公開することになり、作業を進めていた。県内では松戸、習志野、野田市議会などで領収書が公開されており、今後さらに政務活動費の “情報公開” が進みそう。
政務活動費は、地方自治法の一部改正に伴い、平成25年度分から、名称が「政務調査費」を「政務活動費」に変更した。浦安市では地方自治法と政務活動費の交付に関する条例に基づき、議員の調査・研究活動に役立てるため、市議会の会派、または議員に対して交付される。支給額は月額1人当たり3万円で、年額36万円。
これを基に、各会派単位や個人で調査・研究活動に伴う視察などに使用した収支を毎年、年度末までに市議会事務局に報告書で提出。これに基づき、毎年7月ごろ、市議会HP上で公開されている。
しかし、政務活動費の領収書は提出が義務付けられていなかった。このため、これまでの公開では、研究研修費(セミナー参加費)、調査旅費(視察運賃)、資料作成費(パソコン用インク、コピー用紙)、資料購入費(書籍・新聞購読料・公文書公開コピー代)、その他諸経費(控室電話料)などに仕分けされていたが、領収書は添付されていなかった。
個人情報以外 “フルオープン”
今回、公開された領収書は政務活動費を受け取らない2議員を除く19議員分。領収書の扱い者など個人情報に関係するもの以外は “フルオープン” にし、より透明性を高めている。
例えば、市外への政務活動に伴う交通費やレンタカー代、宿泊費などはすべて領収書のコピーが公開されている。
19議員のうち2議員は政務活動費を受け取ったものの全額を市に返還。”個人負担” で政務活動を行ったという。
公明党(3人)は38万5986円を返還。共産党(2人)は24万1541円を返還。残りの10議員は7万~29万円を返還。2議員が支出オーバーで返還ゼロ。
◇
政務活動費の詳細は、市役所のHPから市議会をクリック。政務活動費を開くと閲覧できる。