地元要望で〝空白〟短く
再開発の動向が注目されていた明海4丁目のイトーヨーカドー食品館新浦安店(4月8日閉店)の活用が具体的に動き出した。所有者のスターツデベロップメント社は3月20日、記者会見し「同施設をリニューアルし、今秋、商業施設『(仮)スターツショッピングセンター(SC)』としてオープンする」と発表した。地元住民の要望に応え、スーパーをキーテナントにサービス、飲食、クリニックなど80店舗で構成する方針。同社のSC事業参画は初めて。
会見した吉澤一嘉専務は「施設を取得後、利用方法を検討した結果、地元住民の要望やエリアの利便性などから商業施設の空白期間を最小限にするため、建て替えでなく既存建物をリニューアル活用することにした」と強調。
さらに「当初は再開発が前提だったが、(それには工事に)3年半から4年かかるため、(買いもの先がなくなるという市民の)切実な声を聞いたのが決断のポイント。地域貢献などの面からリニューアル化を判断した」とした。
SCの規模は鉄骨造陸尾根5階建て、建物面積約5万7621m2、土地面積同3万3538m2。平成12年9月、イトーヨーカドーが新築し築17年。
1階に生鮮食品スーパー誘致 2〜3階に80店舗を募集
スターツによると、1階には生鮮食品を中心のスーパーを核に誘致。2〜3階は物販、サービスや飲食、クリニックなど80店舗をテナントとして募集する。
4 〜5階屋上などの駐車スペースは1276台で現状と変わらないが、有料か無料かは明らかにしていない。
吉澤氏は「キーテナントのスーパーは5〜6社から詰めの交渉をしている」と述べた。改修の工期については「(ヨーカドーが単独で使っていた施設を)給排水や空調など個別に設備の大幅入れ替えが必要で大規模になる」としている。
一方、昨年5月28日閉店した総合スーパー、イトーヨーカドー新浦安店は6月28日、「イトーヨーカドー食品館新浦安店」として再出発。約1年暫定営業して、今年4月8日に閉店した。