浦安市と東京藝術大学が連携して進める浦安アートプロジェクト「浦安藝大」の一環として9月2日、高洲公民館で「風の子」(小さな吹き流し)を作るワークショップが行われた。
講師はアーティスト、五十嵐靖晃さん。五十嵐さんは人々との協働を通じて土地の暮らしと自然を美しく接続させる表現活動を各地で展開している。
会場には子どもや保護者が集まり、五十嵐さんの指導を受けながら、風の子作りに取り組んだ。材料はパワーリップやホース、糸、テープなど。パワーリップを円筒形にして糸を結び、切れ込みを入れる。
五十嵐さんが「切り込みの入れ方で泳ぎ方、音が変わる」と説明する。扇風機の風をあてて実験。男子が「めっちゃまわる」と歓声を上げた。
1時間30分で風の子が完成した。風の子は自宅に持ち帰り、しばらくいっしょに暮らすという。
ワークショップは浦安市内の各地で複数回、行われた。参加者たちは10月下旬、浦安の海辺に再び、集合する。多くの風の子はつながって大きなひとつの作品になるという。
会場の女子小学生は「楽しかった。風の子はベランダに飾ります」と微笑んだ。父親は「運営スタッフと友達なので参加した。浦安の風に関する感覚が変わった」と話していた。
五十嵐さんは「人と自然が向き合うところに神様がいる。神様が動くと、風が動くという。浦安の埋め立て地が海だったころから吹いている風を感じてほしい」と語った。