私たちが暮らす浦安を歩いてみよう。小さな発見があるかもしれない。第3回は「東京湾に沿って」。夏の1日、海辺を訪れた。
出発点は三番瀬口(日の出)。東京湾最奥部に残された貴重な干潟、三番瀬が広がる。青い夏空に白い雲。静かに波が打ち寄せる。水鳥が海に浮かぶ。さあ、緑道を歩いていこう。金髪の若い女性がウオーキング。暑さに負けず、ジョギングする市民も多い。
三番瀬環境観察館が見えてきた。三番瀬を一望することができる。近くに小さな池。ビオトープだ。多様な生物が暮らす。
◇朝日の広場
緑道の突端に「朝日の広場」。ベンチに座って、憩う。左、中央、右。見渡す限り、海だ。遠くに幕張(千葉市)の高層ビル群が見える。ここから、昇る朝日を見たら、絶景だろう。一度、早起きして来てみるか。
緑道を曲がる。墓地公園の林に沿ってさらに進む。交流広場に着いた。昼食はシンボルロード沿いの炭火焼肉「新羅」へ。満腹ランチと生ビールを注文する。まずはビール。ごくごくと喉で味わう。肉を焼く。おいしい。
総合公園を進む。海を望む広大な原。急ぐ旅ではない。裸足になって寝っ転がる。開放感。心地よい。しばらく、休み、再び、歩き始めた。
黄色いドームが印象的な展望スポット。目の前は境川河口だ。
◇高洲海浜公園
橋を渡る。高洲海浜公園に着いた。階段を上って展望台へ。アクアライン・海ほたるが見えた。海辺に出る。家族が海を見ていた。海沿いを歩いていく。釣り人がいる。おや、何か、釣り上げたようだ。釣り人は「石鯛です。この倍くらいのも釣れますよ」と顔をほころばせた。県立浦安南高校辺りを最終地点と想定していた。だが、道はまだ、続く。よし、行けるところまで行ってみよう。途中でカメラを持った大学生と会った。この先の風景が好きで、ときどき撮影に来るという。
護岸に黒い鳥が6羽。鵜(う)だ。2羽は羽を広げ、強い風を受け止めている。雄々しい。しばらく進むと、道が途切れた。眼前は海。ここが本日の最終地点か。若者がひとり、堤防の上に座っていた。じっと海を見ている。