注目集めるヤングケアラー 二つの懸念

浦安市独自の実態調査を求めて
ヤングケアラーとは、家族の介護を行う18歳未満の子どもを指します。その影響が学業や日常生活に及び、教育や訓練の機会を逃すことがあります。3年前、議員になって初めての一般質問で取り上げて以来、このテーマに取り組んできました。
この間にメディアがヤングケアラーについて報じるようになりました。全国実態調査も行われ、世間でも認識されてきているのは喜ばしいのですが、ケアラー支援に取り組む私には現在のヤングケアラーの注目のされ方に二つ懸念があります。
一つは、ヤングケアラーがかわいそうな存在だと決めつけられること。
「ケアは自分の意思でやっていた。家事、役所などの対応、ケアマネとの相談などの経験を通じて社会性や生活力を身につけることができた。ヤングケアラーのプラスの面を評価して欲しい。私たちは、ただかわいそうな存在ではない」
世田谷区のヤングケアラーシンポジウムに参加し、ヤングケアラー本人の体験と思いを聴きました。
もう一つは、ヤングケアラーにばかり注目が集まり、ケアラー支援の全体像を欠いた視点で語られることです。成年と未成年では管轄する機関や財源が変わってきます。高校生と大学生、社会人では必要な支援も変わってくる。ヤングケアラーの成長に寄り添い継続した支援ができる体制を構築する必要があるのです。
当事者が本当に必要とする支援は何か、継続的に支援を続けるための体制整備を整えるためにも、まずは浦安市独自の実態調査を市に求めていきます。
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プロフィール
昭和55年浦安生まれ。慶應義塾大学卒。一新塾出身。
オムソーリ・プロジェクト代表。
平成31年4月市議会議員選挙に当選し現在一期目。