Dr.竜の「診察ノー卜」第45話: 食中毒の季節、 肉は十分加熱して 食中毒を予防しよう

 高温で湿度が高く、食中毒が増える時期になってきました。食中毒は腐った食物を食べてなるわけではありません。新鮮な食材でも細菌に侵されていれば食中毒になります。最も食中毒を起こす細菌は「サルモネラ菌」、2位は「ウエルシュ菌」、3位は「カンピロバクタ菌」です。また致死率30%という猛毒の「ボツリヌス菌」もあります。これらの細菌は、鶏、豚、牛などの腸管内や河川や、下水などに広く分布します。

竜 崇正 先生

竜 崇正 りゅう・むねまさ
浦安ふじみクリニック院長
=浦安市富士見2-18-9=

 「カンピロバクタ菌」はペットなどにも多くいます。これらの細菌は熱に弱いので、食器や食材には十分に加熱することが重要です。調理の際は手洗いを十分にして、肉を切る包丁やマナ板を野菜に用いないことも重要です。
 現在の食肉処理は、専門の施設で無菌下に安全を重視して行われています。食肉処理の際に腸管が傷ついて、細菌が筋肉などの食肉とする部分に付着することは稀ではありません。肉屋で買った新鮮な食肉の表面にはこれらの細菌が多数付着していると考えるべきです。
 ステーキ用に大きなブロックを買ってきた場合は、表面を十分に高熱で処理すれば、肉の内部には細菌はいませんので、レア(生焼け)でステーキを食べても安全です。それ以外は、熱処理が不十分ならいつでも食中毒を起こす可能性が高いのです。
バーベキューなどを楽しむ季節となりましたが、生焼けのものを食べると食中毒になる可能性が高いので、十分に火が通ったものを食べるべきでしょう。ましてや、生で食べることは禁止です。焼肉屋で生の肝臓(ユッケ)を食べて多くの死者が出て、法律で禁止されたことは記憶に新しいところです。
 ハンバークや肉団子など冷凍の加工食品はどうでしょう。表面に細菌が付着した状態でミンチにされますので、細菌がたくさんいて、冷凍されていても細菌は生きていますので、要注意です。中の赤みが消えるまで十分に加熱することが大事です。幼児の食事に多く使われている冷凍食品こそ危険なことを銘記し、十分に加熱することが大事です。


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