弁護士 京介 「家庭の法学」(14) 遺言書

 こんにちは。弁護士の矢野京介です。
 今回のテーマは「遺言書」です。遺言書とは、自分の最終の意思を死後に実現するため、その意思表示を文書に書き遺したものです。遺言書を作成することにより、遺言者は自らの財産の処分について自らの意思で決めることができます。

矢野弁護士

矢野京介

 遺言書にどのような事項を記載するかは遺言者の自由ですが、法的に効力が認められる遺言事項は民法やその他の法律で決められています。例えば、誰にどの財産を残すかなど財産の処分方法は「遺言事項」なので、遺言書に書いておけば自由に指示することができます。
 しかし、「子供達兄弟は、毎日交代で母の面倒を見ること」といったように家族への思いや希望は、遺言事項とは認められず法的な効力はありません。このような場合「付言事項」として別に記しておくと法律上の意味は持ちませんが、故人の最後のメッセージとして残された家族にとっては重要な意味を持つでしょう。

 遺言の方式は、民法上は多数規定されていますが、「自筆証書遺言」や「公正証書遺言」が一般的です。自筆証書遺言とは、遺言者が手書き(自筆)で行い、証人も不要なため手軽です。
 しかし遺言書は、その形式が法律で厳格に定められており、それに反した場合は遺言としての効力は生じないこととされています。また、自筆証書遺言の場合、遺言者の死後、家庭裁判所で「検認」を受ける必要があります。検認とは、偽造・変造を防ぐために相続人などの立ち会いのもと、遺言を確認する手続きのことです。
 一方、公正証書遺言は、原本が公証役場に残るので紛失のおそれもなく安全で確実です。検認の必要もありません。しかし、公正証書を作成するにあたり、二人以上の証人の立ち会いが必要であるなどの手間と公正証書作成費用がかかります。

 遺言書の作成をお考えの方は、その効力を確実なものにするためにも、専門家に相談されることをお勧めします。

葛西臨海ドリーム法律事務所


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