弁護士 京介 「家庭の法学」(12) 離婚と年金の問題

 こんにちは。弁護士の矢野京介です。
 今回のテーマは「年金分割」です。まじめに家事を行ってきた専業主婦の妻が長年サラリーマンとして働いてきた夫と離婚することになってしまった。その場合、妻が受け取れる厚生年金はごくわずか、もしくは国民年金のみというケースが少なくありません。

矢野弁護士

矢野京介

 年金保険料の支払いには夫婦双方が貢献したといえるのに、夫婦の片方のみが厚生年金を全額受給できることは不公平ですよね。片方の配偶者が年金保険料の支払いに貢献した以上、もう一方の年金受領金額に反映させることが公平であるという考えからできた制度が「年金分割」です。
 分割できる年金は、「婚姻期間中」の「厚生年金あるいは共済年金」に限られますので、自営業などで「国民年金」のみに加入している場合は分割対象となる年金はありません。また「企業年金」や「婚姻前の納付実績」も対象外です。

 分割割合は、話し合いによって決めます(合意分割)が、最大2分の1までです。基本的には2分の1で決定することが多いのですが、話し合いで合意が得られない場合には、家庭裁判所で分割割合を決めることができます。

 熟年離婚の場合などは、厚生年金(または共済年金)保険料納付期間が長くなりますので、特に年金分割を行うことが必須と言えるでしょう。
 ただし、この請求は離婚後2年以内に行わなければなりません。分割割合の合意が得られないと、請求までに時間がかかりますので、注意が必要です。

葛西臨海ドリーム法律事務所


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