「老後の悩み」と「豊かな第二の人生 」(Vol.38) (株)明和地所 会長 今泉 浩一

子や孫にお金が必要な時、援助できるのが
親子関係を良好に保つコツ

五、不動産の贈与(相続の前渡し)を活用すればかなりの節税になる

(1)親に余裕があれば、子孫のために生きている内に資産を無償で与えることを「贈与」と言うが、15年1月1日から直系尊属から子や孫への贈与が大幅に減税された。その理由は、住宅資金や教育資金等でお金が必要な30歳~50歳の子育て世代への贈与税を軽減、国内消費を活発にする政策のため。

明和地所 会長 今泉 浩一

(株)明和地所 会長 今泉 浩一

(2)不動産贈与の活用事例
 不動産の評価方法は相続と同じく土地は路線価(公示地価の80%)、建物は固定資産評価価格(新築の場合、工事価格の55%~70%)で評価。中古建物の評価は減価償却した金額で評価するので、現金や株式での贈与と比べて20%~60%位評価が低くなり、子供に資産を移す方法としては不動産での贈与はかなり有利な方法。
(1) 例えば、築20年の木造アパート10室・100坪・月額賃料70万円・新築時工事代金8000万円を子供に贈与する場合、新築時の固定資産額は8000万円×55%=4400万円、減価償却で4400万円×2/22=約400万円(現在の固定資産価格)。建物全部を贈与しても、(400万円-110万円)=290万円の贈与で、15%の贈与税43万5000円。借地料として年間12万円の地代を親に支払う必要があるが、何と年間賃料840万円のアパートを42万円の贈与税で子供に譲れる。しかも、その底地の100坪の評価も貸家建て付け地として60%の評価に下がり相続税も節税できる。
(2) 例えば、子や孫の教育資金として1500万円までの贈与は無税の制度もあるが、元々子や孫の教育資金や生活費の贈与は親の務め。この制度を利用するより、1500万円で中古マンションを買って、1年後にそのマンションの固定資産評価額で50%位の価値で評価して、3年に分けて1/3の持分で子供や孫の教育資金として贈与すれば、(固定資産評価額250万円-110万円)×10%=14万円×3回=42万円の贈与税。マンションは9万円で貸して、管理費等の経費を差し引いて毎月7万円位の賃貸物件を将来にわたる教育資金として贈与できる。
この方が、貰った側にも価値があるのではないでしょうか。
(3) 子供が自宅を買いたい場合、その頭金を贈与することは1200万円まで無税。19年10月以降の消費税が10%に上がるときには、3000万円まで(どちらも住宅条件で金額が変わる)の住宅資金贈与が無税。

 以上、よほど余裕がある親は、生前贈与に賛成だが、その前に、まず夫婦二人の95歳迄の生活費と介護の費用を用意することが先である、と考えている。
 その余裕を得るためには、価値ある自宅の他に自分達のために賃貸不動産を持ち、年金+αの賃料で月額40万円以上を確保して、子や孫には彼らが必要な時に必要なお金を援助できる状態にあることが親子関係も良い状態に保てるコツではない
か、と考えている。あなたは、どう考えますか?


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