災害に備え指定避難所に 「特設公衆電話」

公衆電話ボックス減に対応
事前設置 41か所に82回線

 今夏、上陸が相次いだ台風や、春先の熊本地震など災害時の携帯電話の “もろさ” が指摘されている。浦安市は、災害時に備え指定避難所にあらかじめ回線だけを引いておく「災害時用特設公衆電話」設置で対応することにしている。この電話は通信規制がかかる固定電話や携帯電話より優先する設計で無料。停電時でも利用できるため、家族の安否確認や緊急連絡など被災者や災害対策本部との重要な連絡手段になりそうだ。

災害時用特設公衆電話機

指定避難所に事前設置されている災害時用特設公衆電話機

 全国的に従来の一般公衆電話は、ピーク時の昭和59年度には約93万5千回線設置されていた。その後は減り続け、平成27年度には約17万1千回線と最盛期の2割以下にまで減少した。背景には急速に進んだ携帯電話の普及で採算割れの公衆電話の撤去が加速していると関係者は指摘する。
 NTT東日本千葉事業部広報担当の北島克朗氏によると、浦安市内には公衆電話ボックスは利用頻度で市街地500メートル四方に1か所設置され、ピーク時の平成23年3月末で438台あった公衆電話(アナログ、デジタル合計)が、今年3月には3割減の313台に落ち込んだ。利用減による採算割れが要因。

 こうしたなか、市防災課ではNTTと協力し、災害時の市内指定避難所、北部小学校や堀江中学校など全小中学校はじめ中央公民館など計41か所に、26〜27 年度に特設公衆電話回線工事を実施。各避難所に2回線、合わせて82回線を確保した。
 青木誠防災課長は「各避難所に設置された特設公衆電話は、年1回、直行職員研修会でチェックしている。また、未設置の明海大や浦安高、東海大浦安高など公私立施設にも協力を求めていきたい」と話している。

 自治会関係者たちも「5年前の3.11(東日本大震災)の記憶もまだ生々しいので、いざという時に停電でも連絡がとれる特設公衆電話は心強い」と話す。
 一方、市内の指定避難所の収容能力は、34施設で消防庁基準だと4万6982人、千葉県基準で1万9380人。

廃止された公衆電話ボックス

9月で廃止された公衆電話ボックス=堀江1丁目

災害時用特設公衆電話の設置場所


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