Dr.竜の「診察ノー卜」第37話: 女性に多い尿漏れ 20〜30代にも増加

 男性に比べ女性の尿漏れが多いのは、体の構造や妊娠・出産などが原因。尿漏れ経験者は、20代で20%、30代で31%と中高年だけでなく若い女性にも多い。

竜 崇正 先生

竜 崇正 りゅう・むねまさ
浦安ふじみクリニック院長
=浦安市富士見2-18-9=

 尿漏れのタイプ別では、腹圧性50%、切迫性約20%、混合型約30%。
 腹圧性は妊娠後、肥満、頑固な便秘など、骨盤底筋肉が弱くなって内臓が下がり、膀胱や尿道が圧迫された状態で、くしゃみ、咳、運動など、急激な腹圧で起きる。妊娠中には半数以上の人が尿漏れを経験する。出産後も尿漏れが続くなら、骨盤底筋肉が弱くなっていると考えよう。
 切迫性は排尿筋の収縮をコントロールしている神経障害によるトイレが間に合わない尿漏れで、薬や手術治療が必要。
 腹圧性は、骨盤底筋を鍛えればかなり解消できる。骨盤底が正しく働いているか自分で確かめる方法。入浴時、右手の人さし指、中指、薬指の先を肛門と会陰部に軽く当て、尿を我慢する時のように力を入れる。その時、肛門のやや前方の会陰腱中心という少し硬い部分が、締まって持ち上がっていれば、骨盤底は正しく収縮している。
 また、尿を途中で止め、尿の出が遅くなるようなら、骨盤底の筋肉が正常な証拠。尿漏れ予防には、骨盤底筋体操が有効だ。基本動作は、便を我慢するイメージで肛門を締める。肛門の収縮が確認できたら、尿を我慢するイメージで膣尿道を締める。
 次に肛門尿道を持ち上げるように意識。腹筋に力を入れず1回10分、1日数回、毎日続ける。尿漏れになっても骨盤底筋体操は有効で、2~3か月で治療効果が現れる。
 薬物療法は、一般的に薬局で買える薬ハルンケアも軽い尿漏れ、頻尿に有効。切迫性では薬物療法が必要で、抗コリン薬は膀胱の異常収縮を抑制し、β3受動態作動薬は膀胱容量を増大させる働きがある。種々の有効な薬剤が開発されているので、泌尿器科に相談しよう。


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