弁護士 京介 「家庭の法学」(6) 40代男性の住宅ローン離婚

 こんにちは。弁護士の矢野京介です。
 40代男性の離婚は、夫名義の住宅ローン付きの持ち家の処分が問題となることが多いです。40代男性の持ち家は、購入から時間が経過しているので、価値が下がっていることが多いうえに、ローンもかなり残っています。離婚にあたって、売却処分するか、夫又は妻のどちらかが引き取って残ローンを払い続けていくか、非常に悩みます。まず、残りのローンが、自宅の時価を下回っている場合には(アンダーローン)、自宅の時価から、残りのローンを引いた残額を共有財産として、2分の1の割合で分けるというのが財産分与の基本的な考え方となります。

矢野弁護士

矢野京介

 これには、実際に自宅を売却して、売却益を2分の1ずつ分ける方法と、夫又は妻の一方が、相手方に売却益の2分の1相当額を払って、自宅の所有権を取得し、以後、自分で残ローンを払っていく方法があります。
 但し、金融機関は、たとえ夫婦が離婚して、妻が自宅の所有権を取得したとしても、夫名義で組んだローン契約を妻名義
に変更してくれることは、ほとんどありません。
 従って、妻が自宅の所有権を取得して、残ローンを払っていく場合には、妻において、他の金融機関で借り替えをする(これには、妻の収入で金融機関の審査を通るかという問題があります)、夫名義で返済を続けていくことになろうかと思います。

 これに対して、残りのローンが自宅の時価を上回っている場合は(オーバーローン)、自宅の価値はゼロになりますので、積極財産としては存在していないことになり、財産分与の対象とはなりません。財産分与の対象とならないというのは、夫は、自宅を手放す必要がない代わりに、妻に残ローンの半分の負担を求めることも出来ない、という意味です。
 男性の立場からすると、何かしっくりこないかもしれませんね。

葛西臨海ドリーム法律事務所

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