Dr.竜の「診察ノー卜」第35話: 過敏性肺炎に注意

夏は室内の 湿気を避け、換気に心がけよう

 夏の時期、高温多湿になると過敏性肺炎が多くなります。この時期の肺炎は「夏型過敏性肺炎」と言われ、風通しや日当たりが悪い、古い家屋の居住者に多く発生するとされ、冬にはみられません。
 通常、肺炎は細菌やウイルスなどの病原体に感染してなります。過敏性肺炎は、それ自体は病原性を持たないカビ、猫や犬の毛などの動物性蛋白質、化学物質などの「抗原」を繰り返し吸い込んでなる病気です。抗原に接すると肺がアレルギー反応を起こし、咳、呼吸困難、だるさなどの症状が出現します。このような状態が続くと、肺が線維化し、さらに難治になります。

竜 崇正 先生

竜 崇正 りゅう・むねまさ
浦安ふじみクリニック院長
=浦安市富士見2-18-9=

 夏に、治りにくい咳にかかった場合は、過敏性肺炎も考える必要があります。原因の「抗原」は患者さんの自宅や職場に潜んでいるため、風通し良く換気することが大事です。胸部X線検査や胸部CT検査で、肺全体にすりガラスのような陰影がひろがっていることや、血液検査で特定の抗原に対する抗体の有無を調べることで診断されます。
 これからの季節、風通しや日当たりの悪い環境では「トリコロスポロン」というカビが繁殖しやすくなるので、注意が必要です。清掃していないエアコンや、水を入れ替えていない加湿器などのカビを吸い込むことによる発症も増えてきます。
 また乾燥した鳥の排泄物を吸い込んでなる場合も多く、特に屋内で鳥を飼っている場合は、鳥小屋のこまめな清掃が大事です。猫や犬を室内で飼っている場合も、注意が必要です。過敏性肺炎の予防には、居住環境の湿気を避け、換気を十分に行い、加湿器などの水を頻回に取り換えて清潔にすることが重要です。


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