Dr.竜の「診察ノー卜」第33話: 前立腺がん、PSA検査で 天寿を全うしよう

前立腺がん、PSA検査で 天寿を全うしよう

 前立腺がんの罹患率は2000年から急増し2010年は37.9と30年前の6倍に達しています。しかし死亡率は5%弱で、30年前と変わらず、男性がん死亡全体では6位になります。
 罹患率は65歳前後から顕著に高くなります。早期には特有の症状がないため、手遅れで診断される場合も多かったのですが、前立腺特異抗原(PSA)検査によって、早期に診断できるようになりました。
 50歳を過ぎたらPSA検査を受けることが推奨されています。

竜 崇正 先生

竜 崇正 りゅう・むねまさ
浦安ふじみクリニック院長
=浦安市富士見2-18-9=

 前立腺がんは早期に発見すれば手術や放射線で治癒します。前立腺がんのリスク要因は、年齢(高齢者)、人種(黒人)、前立腺がん家族歴といわれています。
 PSA正常値は4ng/ml以下で、4から10ng/mlが「グレーゾーン」で3割の確率でがんがあります。時間をおいての繰り返しの検査で数値が変わらないなら経過観察、急激に上昇するなら組織検査が必要です。 
 PSA値が1ng/ml以下の場合は3年に1回、1.1ng/ml以上の場合では年1回のPSA検査が推奨されています。
 前立腺がんをCTやMRIなどの画像で見つけることは困難なので、PSAが高い場合は、全身麻酔下に前立腺に針を刺して、10~12カ所からの組織検査を行います。
 
 がん細胞が証明されれば、前立腺全摘手術か放射線治療が行われ、がんが前立腺にとどまっていれば、いずれの方法でも治癒します。骨に転移することが多いので、前立腺がんと診断されたら、骨シンチで除外診断をします。
 前立腺がんは、ゆっくり進行する例が多く、そのまま寿命を全うする方も多いのです。それで、がんと診断されてもすぐ治療しないで、経過を追う監視療法の臨床試験が日本やオランダなどで行われています。
 がん細胞の悪性度が低くPSAが低値の方が対象となっています。PSA値が倍加するスピードが速い方に治療を行う内容になっています。PSAの値が変化しない方では無治療でもよいのかもしれません。


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