Dr.竜の「診察ノー卜」第30話: 健康寿命を延ばすために 運動をしよう

健康寿命を延ばすために 運動をしよう

 健康で制限なく日常生活を送ることができる期間を「健康寿命」といい、平成25年で男性71.19歳、女性は74.21歳である。健康寿命を阻害する要因として加齢に伴う運動器疾患があり、運動器の健康対策は非常に重要である。
 平成25年の国民生活基礎調査によれば、65歳以上の自覚症状の1位は腰痛、次いで手足の関節痛である。運動器疾患の有病者数は変形性腰痛症3790万人、変形性膝関節症2530万人、骨粗鬆症は1710万人である。
 要介護要支援者は1位が脳血管障害、2位が認知症、3位が高齢による衰弱、4位が骨折転倒、5位が関節疾患だが、4、5位に脊髄損傷を加えると25%を超え1位となる。

竜 崇正 先生

竜 崇正 りゅう・むねまさ
浦安ふじみクリニック院長
=浦安市富士見2-18-9=

 そのため、日本整形外科学会では運動器疾患の予防運動を国民に周知する活動(ロコモ対策)を提唱している。
 チェックポイントは、(1)片足立ちで靴下がはけない (2)家の中でつまずく (3)階段を上がるのに手すりが必要 (4)家で重いものの移動が困難 (5)買い物で2㎏(1リットルの牛乳パック2個程度)を持ち帰るのが困難 (6)15分続けて歩けない (7)横断歩道を青信号の間に渡り切れない―などである。
 これらの症状がある場合は積極的な運動療法が必要である。運動は若いころからの継続が最も大事だが、高齢になっても1日30分程度の速足歩行がよい。転倒の危険性が高い高齢者には、椅子に座って前の机に手をかけて立ち上がる訓練が安全かつ有効である。
 また閉経後の女性は特に骨密度が低下し、脊椎椎体の変形骨折となる可能性が高いので、活性型ビタミンDやビスホスネートなど骨粗鬆症薬の服用による骨密度の維持増加が必須である。


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